●扇子の使い方でわかる、指先タイプと手のひらタイプ

扇子
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一見、些細に感じる体の使い方ですが、このタイプが違うだけで、日常の動作は大きく変わります。たとえば、扇子の使い方でも、その違いは大きく分かれるのだとか。

「指先タイプは、ものを扱うとき、指先を使うので、自然に手首をよく回します。手の構造上、指先を全方位に動かすためには、手首を自在に動かす必要があるからです。手首を自由にするために、ひじはあまり体側から離しません。このため、扇子で顔を仰ぐときは、ひじを体側につけて固定し、手首を使って、比較的高速でパタパタと仰ぐことになります」

 

一方、手のひらタイプの動かし方は?

「手のひらタイプの場合は、ものを扱うとき、手のひらを添えるので、ひじをよく動かします。手のひらをあらゆる方向に使うためには、ひじを自由に動かす必要があるからです。そのため、扇子は、ひじを体側から離して、ひらひら仰ぐことになる。高速ではありませんが、強い風を起こせるので、涼しさに遜色はありません」

また、縄跳びの縄の回し方や逆上がりの仕方も、どちらのタイプになるかで、その差は異なります。

 

「指先タイプは、ひじを体側につけて固定し、縄跳びを手首で回します。手首で反動をつけて、縄を跳ね上げるように回すのです。一方の手のひらタイプは、ひじを身体から離し、ひじの反動をつけて、縄を振り下ろすようにして回します。このため、長縄跳びで、異なるタイプの二人が両端を持つと、縄がしなって、なかなか安定しません。鉄棒にしても、指先タイプは、みぞおちを鉄棒に近づけて、手首の反動で、くぃっと逆上がりします。手のひらタイプは、身体を鉄棒から離し、ひじの遠心力で、ぶんっと回ります」

 

さて、あなたの場合はいかがでしょうか?

 

●自分と違うタイプの親からの指導は、子どもにとって大きなストレスに

ここでお伝えしたい大切なポイントは、人によって体の使い方は大きく違うということ。そのため、その人の体の使い方を無視した「これが正しい」という指導は、逆にマイナスの効果を与えかねないのです。

「子どもに縄跳びや逆上がりを教えるとき、違うタイプの指導者がやり方を細かく強要すると、その子はけっしてうまくできません。その結果、『運動音痴』というレッテルを貼られてしまうのです。これと同様で、自分とタイプの違う親に、『何かのやり方』を強要されるのは、かなりのストレスだし、危険でさえあることが、想像できると思います」

女性と親

これは運動に限った話ではありません。ものの片づけ方、ことの進め方、勉強や趣味の好みに至るまで、脳には「確固たる癖」があります。また、親と子でそれが一致することが少ないのだとか。仮に母親と意見が合わない場合、それは母親の脳と体の使い方が、自分のものとは異なる証拠なのです。

 

「ことばの発音をする、便座に座る、二足歩行する…。こうした赤ちゃんのときに獲得する生活習慣にはあまりバリエーションがないので、当然鵜呑みにしていいのですが、本当は、箸の持ち方くらいから、『親の正しさ』も怪しくなります。縄跳びや逆上がりに至っては、親の言うことが自分に合っているのかどうか、吟味したほうがいい。小学生ともなれば、子どもは、親の“弊害”をブロックしなければなりません。ましてや大人になってからは、親や先生や上司の言うことを鵜呑みにして、できない自分を責める必要なんて、まるでありません」

 

また親から小言を言われたとしても、「相手は脳や体の動かし方が違うタイプだから」と割りきって、気にしないことが一番なのです。
黒川伊保子さんの書籍『母のトリセツ 』(扶桑社刊)では、母親とのコミュニケーションについての幅広い対処法を紹介しています。ぜひご一読ください。

 

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