ESSE本誌で連載中の『ドルオタが行く!』のこぼれ話をESSEonlineで紹介! 2月号に登場してくれたのは、魂に響く歌声をもつミュージカル界の貴公子、海宝直人さん。 

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海宝直人さん
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海宝直人さんにインタビュー!「極力ゲン担ぎはしません」

坂本昌行さんとの2人芝居が注目のミュージカル『マーダー・フォー・トゥー』や歌うときに大切にしている言葉、意外なマイブームなどを気さくに話してくれました。

●コメディは楽しいけれど稽古が大変です

Q1.『マーダー・フォー・トゥー』はミュージカルコメディですが、演じている海宝さんもコメディは楽しいですか?

もちろん楽しいのですが、稽古は大変なんですよ。段々となにがおもしろいのかわからなくなってくるんです(笑)。だから初日があけたときに、“あ! ここで笑いが起きるんだ!” という新しい発見があったりします。逆に、稽古場ではウケていたけど意外とそこはあまり笑いが起きないことも。コメディはそういうところがおもしろいなと思いますね。

Q2.ロックバンド「シアノタイプ」のボーカルとしても活動されていますが、ミュージカルで歌うときとの違いはありますか?

自分のなかでは、すごくかけ離れたものという感じはないですね。表現方法や手段が違うだけで、どちらの活動も大きな影響を与えあっていると思います。しかし、ミュージカルの場合はいかに歌を“歌わず”、しっかりと“語って”いくか…どう芝居するかが重要ですね。

これは『マーダー・フォー・トゥー』の演出家でもあるスコット・シュワルツさんから、『ノートルダムの鐘』でご一緒したときに言われたことなのですが、どのミュージカルにも、物語の序盤で、主人公が自分のこれからなりたい姿とか、思いや希望を歌う“I want song”という楽曲が存在していて、『ノートルダムの鐘』では、僕が演じたカジモドが歌う『日差しの中へ』がそれでした。

その歌唱についてスコットさんが「気持ちよくバーンと歌いあげてしまいがちだけれど、そうではなくて、いかに彼が“日差しのなかへ”と言いながらも日差しに手を伸ばしきれないその心の葛藤を大事にして、芝居としてきちんと表現してほしい」とおっしゃったんです。その心構えは、それ以降もずっと大切にしています。

Q3.舞台に上がるときなどのゲン担ぎはありますか?

僕はとくにないんですよ。勝負飯とか舞台に右足から乗るとか…、ゲンを担ぐとうっかり忘れたときに不安になるじゃないですか(笑)。そこに足を引っ張られたくないから、ジンクスやそういうものを極力つくらないですね。