「この作品は、どのシーンでもだれもが100%のエネルギーで演じていてめちゃくちゃ疲れるんです(笑)。コミカルなシーンもアクションも、ミュージカル調のところもみんな全力。それがベースにあるので、前作以上のギアでキャストもスタッフも撮影に臨んでいます。勢いやスピード感、緊張感は画面からも感じてもらえるんじゃないでしょうか」
こう語るのは、昨年放送した同名ドラマの続編、『ルパンの娘』で代々続く警察一家の長男として生まれた桜庭和馬を演じている瀬戸康史さん。
“前作以上”な本作の見どころについて伺いました。
「どのシーンでもだれもが全力。前作以上のギアで撮影に臨んでいます」
瀬戸さん演じる和馬は、代々の泥棒一家である“Lの一族”の娘・三雲華(深田恭子)と運命の出会いをしてしまったことで、いばらの道を歩むことになるというキャラクターです。
●どんなふうに純愛を貫くのか、僕自身も楽しみ
「前作と圧倒的に違うのが、和馬と華が結婚しているということ。“Lの一族は死んだ”ことになっているので、籍が入れられず事実婚ですが、家族になった2人がどうなっていくのかを描いていきます。本当に純粋な2人なので、どんなふうに純愛を貫くのか、僕自身も楽しみです」
一時は、華と幸せに暮らすために警察を辞めると決心した和馬。今は、再び捜査一課に返り咲くために、所轄で犯人逮捕にまい進しています。そして、華との間に生まれた娘の杏(小畑乃々)は、小学生に成長。泥棒稼業にいそしむ家族にうんざりしていた華は、娘に泥棒一家であることを知られないように腐心し、自らも「もう泥棒は絶対にしない」と和馬に誓いました。
ところが、毎回突拍子もない事件が起こり、家族に巻き込まれて封印していた泥棒スーツを身にまとうハメに。
「僕としては、華が泥棒になっているときがすごくカッコイイと思っています。和馬は、悪党に捕まって気絶していることが多いので、華のカッコイイ姿をあまり見ていないんですけどね(笑)。華は、普通の生活と泥棒稼業の狭間で葛藤しているのですが、その二面性が華の最大の魅力なんじゃないかと」
●続編ではちょっと泥臭いアクションがやりたい
華を演じる深田さんとは、前作からおよそ1年ぶりの共演。和気あいあいとした、穏やかな2人の空気感からはブランクはまったく感じられません。
「深田さんがいると、現場の雰囲気がすごく和やかに、やわらかくなるんです。そういう空気って、出そうとしてできることではないですよね。あんなに純粋な華という人物を、濁りなく演じられることもすごいと思います」
そう語る瀬戸さんに、続編でやってみたいことを尋ねると、「アクションですね」と即答。前作でも、役づくりで体を鍛えていたそうです。
「和馬の捕まりグセは相変わらずですが、前作の最後の方はわりと闘っていたんですよ(笑)。だから、続編ではちょっと泥臭いアクションがやりたいですね」
奇想天外かつ破天荒な展開に加え、新キャラクターも登場し、ますます目が離せなくなりそうです。
木曜劇場『ルパンの娘』
毎週木曜 夜10時
フジテレビ系 全国ネット放送中
【瀬戸康史さん】
1988年、福岡県生まれ。2005年、芸能界デビュー。2017年、主演舞台『関数ドミノ』で文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。最近の出演作は、連続テレビ小説『まんぷく』、ドラマ『デジタル・タトゥー』『私の家政夫ナギサさん』、映画『事故物件恐い間取り』など。12月、三谷幸喜演出の舞台『23階の笑い』に出演予定。