福士蒼汰さんが初のダークヒーローに挑み、話題となっているドラマ『DIVER―特殊潜入班―』。
警察内部に秘密裏に結成された「潜入捜査チーム」(通称“D班”)のメンバーが、身元を隠して悪の組織に潜入し、情報や証拠をつかんで犯罪者を追い込んでいくノンストップアクションサスペンスです。原作は、大沢俊太郎の人気コミック『DIVER―組対潜入班―』。

福士蒼汰さんに、役づくりや見どころについて語ってもらいました。

福士蒼汰さん
福士蒼汰さんインタビュー
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ドラマ『DIVER―特殊潜入班―』主演の福士蒼汰さんインタビュー

福士さんが演じているのは、高いIQ、判断力、身体能力をもつ、“最強で最凶の潜入官”と呼ばれる黒沢兵悟(ひょうご)。犯罪者を逮捕するためには仲間をもだまし、悪に手を染めながらも、自身の正義で悪を駆逐していく主人公です。

●過去に闇を抱える主人公・兵悟は黒さえも塗りつぶす“漆黒”のイメージ

「兵悟は、過去に闇を抱えていて、かなりダークな男です。悪が黒だとしたら、その黒さえも塗りつぶしそうな“漆黒”のイメージ。艶のある漆(うるし)の黒さは、水気を感じさせて、それが憂いにもつながるかな、と。兵悟が背負っている過去は、嘆きであり、憂いでもあると思ったので、漆黒という表現がピッタリだと思いました」

そんな兵悟を、ときに冷徹に、ときに暴力的に演じている福士さん。そして、潜入先ではさまざまな人物に扮しながら、兵悟の正義や悪、狂気を見事に体現しています。

「街金のメンバーに入り込んだり、学生として大学に入り込んだり…。僕自身もまったく違う作品を撮っているような感覚でお芝居をしています。それぐらい兵悟は、その場にリアルに潜入します。ただ、どこで本当の兵悟になって、どこで潜入先の顔になるか。そこがあいまいになると、観ている方たちも混乱してしまうと思うので、監督とよく話し合いながら演じています。その一方で、漫画原作の世界観はありながらも、よりリアルな日常に落とし込んだお芝居にしたいので、『こんな人、本当にいそうだな』と思ってもらえる演技を心がけています」

●今までやってきたアクションの集大成に

神戸を舞台にした本作は、市街地でのカーチェイスやアクションシーンも大きな見どころ。これまで、数々のアクション作品に出演してきた福士さんだけに期待は高まります。

「兵悟としてだけでなく、潜入先でのキャラクターとしてのアクションもあるので、さまざまな色をお見せできると思います。なかでも、D班メンバーの佐根村将(さねむらしょう・野村周平)と兵悟が衝突するシーンでは、自衛隊出身で本格的な格闘術をもった佐根村と、ケンカ殺法の兵悟との双方の戦い方の違いを楽しんでいただけたらうれしいです。今までやってきたアクションの集大成をお見せする意気込みで臨んでいます」

テーマは、「なにが“悪”で、なにが“正義”か」。

「“善と悪は表裏一体”という言葉があるように、時代や立場、考え方などによって解釈は変わると思います。このドラマを観て、そういうことを考えるきっかけになってくれたらうれしいですね」

『DIVER-特殊潜入班-』

毎週火曜 夜9時フジ=カンテレ系
全国ネット放送中

【福士蒼汰さん】

1993年、東京都生まれ。2011年、『仮面ライダー フォーゼ』でドラマ初主演。13年、連続テレビ小説『あまちゃん』で話題を集める。出演作はほかに、ドラマ『Heaven? ~ご苦楽レストラン~』『4分間のマリーゴールド』、映画『ちょっと今から仕事やめてくる』『曇天に笑う』『BLEACH』『旅猫リポート』など。12月11日から、BS時代劇の主演ドラマ『明治開化 新十郎探偵帖』がスタートする