主婦業のかたわらエッセイスト、カウンセラーとしても活動する若松美穂さん。ここでは大人の女性が抱える人間関係のお悩みに答えてもらいます。

女性と子ども食卓
※写真はイメージです

祖母が孫を甘やかしすぎる。娘(私)には厳しかったのに…

【相談内容】

同じ敷地内に住んでいる母(実母)が子どもたちを甘やかします。私は仕事があり、帰宅する夜7時半までは、すべて母まかせ。ありがたいのですが、困ったこともあります。

子どもの虫歯が気になるので、考えておやつを渡しているのに、母は量も内容もおかまいなし。雨が降れば傘を持って学校まで迎えに行きますし、着替えでも片づけでも、なんでもしてしまいます。子どもたちも、やってもらって当たり前になっているように感じます。

私が子どもの頃は、母も仕事で忙しく、かまってもらうことなく厳しく育てられたので、自分のときとの対応の違いに、見ているとイライラすることがあります。
<本人37歳 夫34歳 長女7歳 二女5歳>

【若松さんの回答】

時代が変われば、育て方の優先事項、よいと言われることが異なります。ですが、祖母世代にお話を伺うと、単純に“よかれ”と思ってしているようなのです。それが「孫のためにはなっていない」「成長の機会を奪っている」と“知らないだけ”で、悪気はない。
また彼女たちは、実際に子育てをしてきたという自負があります。そのため、自分のやり方で大丈夫でしょう…という感覚もありますし、自分が子ども(あなた)にしてあげたくてもしてあげられなかったことを、孫にすることで満足している場合もあるようです。

対応にはいろいろな方法があります。感謝の気持ちとともに、今の子育て事情を丁寧に説明したら、違いに驚きつつも、理解してくれた。別の家庭を例に出して伝えたらわかってもらえた…という方も。
もちろんなにを言っても変化がなく、実母にはまかせられないと思い、仕事を辞めた・預け先(学童等)を変えたという方もいらっしゃいます。

すべてが自分の思いどおりにはならないことを前提に、なにを譲ることができ、なには我慢ができないのか、もう一度、ご自分のお気持ちを確認してみることが必要なのかもしれません。

自分は厳しく育てられたのに…。そうなんですよね、私もわかります。時代や環境、「母」と「祖母」という立場の違いもあるのですが、過去の心の内は、相談やカウンセリングなどで吐き出すことができると、少し楽になるのかなと思います。

一つ、大人が意識してやめた方がいいのだろうと思うことは、子どもをライバル視することです。自分はしてもらうことができなかったことを、自分の大切な子どもがしてもらっているのならば、「ありがたいと思う」「よしとする」という考えも、一つなのかもしれません。

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【若松美穂(わかまつみほ)】

お金をかけずにセンスと工夫でおしゃれに暮らすカリスマ主婦読者として、生活情報誌『ESSE』や『サンキュ!』などで紹介され人気者に。2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。夫と娘2人、母親の5人家族。埼玉県在住。公式サイト「

“いま”と“みらい”のへや

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