コンビニでも、フードロスを防ごうという動きが大きくなっています。

ファミリーマートでは、1月から一部の店舗で、レンジで温めて提供する「おでん」の展開を開始。それがどうフードロスにつながっているのでしょうか。
コンビニ事情に詳しいライターのはなさんに教えてもらいました。

ファミリーマートでフードロス防止の動き。冬の風物詩「コンビニおでん」が変わった!

レンジアップ式のおでんのディスプレー
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コンビニのレジ横でふつふつと温まっている「おでん」は、この季節のコンビニの風物詩といえる光景ですが、今年に入りファミリーマートの一部店舗では異変が起きていました。

おでんの什器(お鍋)が撤去され、新たなおでんのディスプレーが登場。なんと「什器(お鍋)」から「レンジアップ」のおでん販売にチェンジしたのです。

●レンジアップ式のおでんとは?

おでんのパック

おでんのメニューは4個入り(大根、こんにゃく、ちくわ、さつま揚げ/268円)と6個入り(大根、コンニャク、ちくわ、さつま揚げ、たけのこ、昆布/358円)の2種類のみ。どちらもパックに入っています。

常温保存できるもので店頭には並んでいません。注文すると店員さんが所定の場所(カウンター内)から持ってきて、器に移しレンジで温めてくれます。

流れとしてはお弁当を温めてもらうのと変わりませんし、時間も約1分程度です。

蓋つきおでん

パッと見は什器(お鍋)から選ぶおでんと変わりません。大根もさつま揚げもしっかりとだしがしみ込んでいます。ちなみにカツオだしです。

●ラインナップはまだ少ない

食べた印象もそんなに変わりませんが、ひとつ気になったのはアツアツ具合。フタを開けたときの湯気がたりないような印象でした。

そしてもっとも気になるのはおでん種の種類の少なさ。大根や昆布など人気のネタは入っているものの、コンビニ名物の真ん丸のはんぺんや煮玉子がないのはやっぱりさびしいです。それらの具材はレンジアップによる破裂の恐れなどを考慮して見送られたらしいので、今後の展開に期待したいところ。

●家で温めればアツアツが楽しめる!

容器に入ったおでん

温めずパックのままで持ち帰ることもできます。容器とフタもついてくるので家庭でレンチンしてもOK。ちなみに家庭用のレンジでは500wで4分ほどかかります。

コンビニのおでんの魅力は、手軽でアツアツということ。気温が下がるこれからは、家に持ち帰ってから温める、が正解かもしれません。

おでんの容器

今回のレンジアップおでんはフードロス問題に加え、企業側の働き方改革の側面もありそうです。おでんの仕込みや什器(お鍋)の清掃、衛生管理を含めたメンテナンスなど、コンビニのカウンターフーズの充実はお店側のさまざまな取り組みがあってこそなんですね。

レンジアップのおでんが登場したとはいえ、鍋おでんが消滅するわけではなく、店舗によっては平行して展開し、昼は鍋おでん、夜はレンジアップのおでんを主力にしているお店もあるのだとか。

今回はファミリーマートのおでんを紹介しましたが、フードロス問題や働き方改革など、身近な存在のコンビニの取り組みが垣間見られました。

毎日行く場所だからこそ、コンビ二のアクションをどう受け止めるかは、私たち消費者側にも問われる問題。これからもコンビニの新たな取り組みを応援しつつ、コンビニライフを楽しんでくださいね!

【はなさん(写真・文)】

岩手県在住。ブログ

「おやつは一日3個マデ」

を更新中。ほぼ毎日コンビニに通い、大好きなコンビニスイーツやパンを中心に、毎週発売される新商品情報などを発信