年が明け新年の挨拶や寒中見舞いを交わしていると、毎年欠かさず年賀状などで近況を知らせてくれる友だちもいれば、いつの間にか途絶えてしまった友だちがいることにも気づきます。
エッセオンラインでは、「親友」にまつわるアンケートを267人の読者に実施しました。既婚女性が抱く友だち観についてリポートします。
「親友と呼べる人がいない」は2割超え。既婚女性が考える友だちの定義は?
親友の定義は人それぞれですが、エッセオンラインでは「家庭や仕事のことなどを素直に打ち明けられて、頻繁に連絡を取り合える友だち」を“親友”と定義づけします。親友と呼べる人がいると答えた人は76%という結果になりました。
その関係性は、学生時代からの友達が68%、会社の同僚や元同僚が12%と、学業や仕事によるつながりが7割を占めました。そして、共通の趣味がある友だち、ママ友が親友だという人は16%とごく少数。若い頃の友だちや、仕事などで苦楽を共にした仲間のほうが絆は強くなる傾向があるようです。
一方、「親友とまで呼べる人がいない」人は18%、「そもそも友だちがほとんどいない」と答えた人は4%。理由を見てみると、環境や状況の変化を挙げる人、それほど親友を必要としていない人が多く、そこからは、友だちへの価値観が大きく浮かび上がってきました。
●転居、それぞれのライフステージの変化で疎遠に
親友とまで呼べる人がいない、友だちがほとんどいない理由でもっとも多かったのが、環境や状況による変化です。
「古い友だちに会いたいと思っても子どもを預ける手間など考えると、そこまでしようとはならない。10年以上続くママ友はいるが、子どもの年齢が上がるにつれ、学力や経済力であからさまに差が出て距離が開いてしまい、結果親友レベルの人がいなくなってしまった」(パートタイム・41歳)
「大人になるにつれ、お互い忙しくなり、子どもを産んだらさらに連絡を取り合う頻度が減った」(専業主婦・32歳)
などと、多忙により連絡が疎かになるという声が多く寄せられました。
さらに、
「地元から離れて何度も引越しを繰り返しており、今は仕事もしていないので密な関係の友人ができない」(専業主婦・34歳)という声も。仕事というコミュニティがない場合、関わる人も限られてしまうようです。
●価値観が変わり、「そもそも友だちを必要としていない」
「人づき合いが苦手」ゆえに「一人で十分」と、無理な友だちづき合いをしないと決めている人も多いようです。
「人と関わるのが苦手。1人の時間も苦痛じゃないし、姉と出かけたりすることで満たされるので、友だちは必要ない」(専業主婦・36歳)
「昔から、わかり合えるという実感があまりなく、親しくしすぎると迷惑をかけるような気がして距離をとってしまいます。他人と過ごすよりも、一人が好きなんだということをこの年になって気づきました」(パートタイム・42歳)
「学生時代の友だちと会っても、昔話ばかり時間のムダだと感じてしまった自分がいる。考え方や価値観が変わってしまった。そこまでエネルギーを使えなくなってしまいました」(フルタイム・38歳)
なかには、こんな声も…。
「“誰かと親密に”ではなく広い友だちとつき合っています。お互いの嫌な部分を見なくてすむのでラクですよ」(非常勤講師・49歳)
●「家族がいれば友達はいなくていい」と考える人も
アンケートでは、いちばんなんでも話せる相手を「夫」と答える人は27%と、「女友だち」の13%を上回りました。「その夫自身も友だちが少ない」と答えた人は約60%。友だちが少ないパートナーほど家族間の結びつきが強いのかもしれません。
「SNSで古い友だちとつながっていて、それだけで満足しているし、なにか相談するときは家族がいるので不便はありません」(会社員・41歳)
「家庭を第一にしたいと思っているので、あまり特定の友だちと深くつき合うことがなくなりました。独身のときと違って、家庭がうまくいっていれば、たまのリフレッシュで、ランチしたりお出かけしたりするぐらいの関係でいいと思う」(パートタイム・53歳)
「実母と話や性格がとても合い、仲がいいので、母になんでも話しています。母とはお互いが親友みたいな感じです」(専業主婦・39歳)
「友だちより妹のほうが素直にいろいろと話をすることができるため」(パートタイム・35歳)
家庭というウェイトが人間関係を大きく占めると、友だちとの優先順位は低くなるのかもしれません。とはいえ、果たして友だちは不要なのでしょうか?
親友の定義についての話と、友だちが必要と答える人の話を聞きました。