49歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(ばあちゃん)、里子から養子縁組した長男・うーちゃん、里子の長女という家族5人で暮らしています。

今回は長女・ぽんこちゃんが突如始めたかわいい遊びについて。それを横で見ていたうーちゃんは…。

古泉さん家は空前の「いないないばあ」祭りです!

ぽんこちゃんがテーブルのへりに手をかけて、反対側の正面でイスに座っているぼくを見ていました。目が合ったと思ったら、テーブルの下に顔をさげて、少ししたらまたテーブルから顔を出してニコニコしています。そんな動作を何度も繰り返してうれしそうにしていました。

もしかして、これって「いないないばあ」なのかなと思い、顔を隠したときに「いないな~い」と言って、顔を上げたら「ばー!」と言うと、とてもうれしそうにして、ますます何度もやっていました。1歳なのに、大人に向かって「いないないばあ」を仕かけるとは、なんという子だ。

テーブルをはさんで
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幼児は一度気に入ると何度も何度も同じことを繰り返すという特徴があり、このときもそうだったのですが、せっかく「いないないばあ」をしてくれているのに無下にするわけにはいかず、いい加減飽きたのですが、それでも「いないな~い、ばー!」と言ってあげなければなりません。

 

そんな行動が日課となっていたある日、近くで『新幹線変形ロボ シンカリオン』のオモチャで遊んでいたうーちゃんが、ぽんこちゃんの横に立って一緒に、「いないないばあ」をし始めました。

 

ぽんこちゃんの「いないないばあ」がウケていると思ったのでしょうか。いくらウケているといっても4歳児が1歳児にレベルを合わせるなんて、ちょっと残念だぞと思いました。

しかし、これも赤ちゃん返りの一貫かもしれません。親の愛情が自分に注がれていないと感じて日々心が傷ついているとしたら大変です。

うーちゃんの「いないないばあ」も受け止めることに決めました。

うーちゃんも一緒に

最初はぽんこちゃんとうーちゃんが同時にテーブルに隠れて「いないなーい」と言い、同時に顔を出して「ばあ!」と言っていました。

 

が、だんだんリズムが崩れて、ぽんこちゃんが顔を隠しているときにうーちゃんが顔を出し、その後ぽんこちゃんが顔を出すと「いないな~い、ばあ!…ばあ!」「いないな~い、いないな~い、ばあ! ばあ!」とめちゃくちゃになります。

キッチンの壁

さらには、キッチンの壁から顔をのぞかせていたと思ったら、さっと隠れてまた顔を出すバージョンの「いないないばあ」なども開発していました。

言葉の獲得

また毎日のようにぼくが「いないない~、ばあ」と言っていたら、ぽんこちゃんが顔を出し入れする動作に合わせてみずから「あいあ~い、ばあ」と言うようになりました。まだそれほど言葉として明瞭に把握しているわけではないようですが、言葉というのはこうして獲得していくのかもしれません。

 

うーちゃんにもそんな時期があったはずなのに、毎日の出来事に上書きされてすっかりどんなだったか忘れてしまいました。