大好きなことが仕事になるなんて夢のような話でした。ところが、勤務していた会社は副業禁止。ものすごく悩みましたが、安定した正社員の立場を手放し、フリーでインテリア関連の仕事をする道を選んだのです。

一応、自分のなかでは1年間という区切りを設け、フリーで食べていけなくなるようであれば、スッパリやめるつもりで、昨年1年間を過ごしました。1年やってみた結果、不安定で月収が安定しないうえ、収入が激減し、結局、再び就職することに…。読みが甘かったのかもしれません。

今は、安定した仕事を得て、落ちついた毎日を過ごしています。今後は、子どもたちの進学費用をきちんと蓄えていくことも考えなくてはいけません。その一方で、インテリアが好きで、このまま諦めてしまいたくないと思う私もいる。悩みながら、子どもにとっても私にとってもよりよい道を選びたいと思っています。

シングルマザーになるにあたってチェックしておきたい住宅事情

今回の吉田さんのエピソードにまつわるキーワードを、弁護士の比留田薫さんと、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに解説してもらいます。

●市営住宅

所得の低い人向けの住宅。都営や県営などもあり、老人、母子世帯、障害者世帯、多子世帯を優先的に入居させる制度がある。
「同じような状況の人がたくさんいるので、すぐには入れない可能性が高い。まずは母子生活支援施設で待つのも手」(比留田さん)
「落選が続くと、優先順位が上がるので、諦めずに申し込み続けて」(畠中さん)

●母子生活支援施設

18歳未満の子どもがいる母子家庭など、生活上の問題を抱えた母親と子どもが一緒に入所して生活できる施設。DVなどの被害者の一時保護も行っています。
母親と子どもが一緒に生活できる、独立した居室が提供され、自立に向けた就労支援や教育に関する相談をしたり、アドバイスを受けたりすることができます。利用料は世帯の所得に応じ、水道光熱費は実費負担です。

●仕事のかけもち

就業規則に禁止されていなければ、本業に影響を与えない範囲内で副業をすることは可能です。ただし、なにが副業にあたるのか、副業の定義は法律で定められていません。各企業によって異なるので、事前に勤務している会社に相談をしましょう。さらに、給与所得のほかに事業所得がある場合は、確定申告も必要になります。