寒い今の季節、温かい飲み物が恋しくなります。甘いケーキとおいしいコーヒー。カップから立ち上がる湯気を見ていると、ほっこり幸せな気分に…。
そんな気分を写真に収めたいといざ撮ってみると…あれ? 湯気が写ってない! どうしてこうなるのでしょう?
「湯気を撮るにはポイントがいくつかあります。そのステップをしっかり踏めば、きれいな湯気がちゃんと撮れるようになりますよ」
そうアドバイスするのは、写真教室を主宰する西村りつ子さん。湯気の上手な切り取り方を教えてもらいました。
カップから湯気が立ちあがって見える、ほっこり写真の3つのポイント
湯気はインスタ映えもします。さっそくポイントを紹介していきましょう。
POINT1:光が当たる場所にセッティングする
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湯気を撮るのに大切なのは「光と影」。窓際の光が入る場所に、撮りたいものをセッティングします。カップにコーヒーを入れるのは、撮る位置を決めてからです。
光の向きを見て、逆光か半逆光(撮りたいものの斜め後ろから光が当たる状態)で撮ります。アングルが決まったら、いよいよ熱々のコーヒーを注ぎます。
湯気がキレイに撮れて、温もりを感じる写真になりました。
湯気にしっかり光が当たっていないと、この通り。湯気が上がっているはずなのに、写真には写りません。
湯気は、後ろから光を受けることで、光が反射して湯気の細かい粒子が光ります。器のセッティングと撮る方向が大切になってくるのが、よくわかりますね。
では次に、もっと確実に湯気が撮れるポイントを紹介します。
POINT2:影や黒っぽい背景に湯気を写してみる
湯気は白いので、この写真のように白っぽい背景だと写りません。
影を使ってみましょう。影が背景になる位置に少しカップをずらすだけ。ほんのちょっとのことですが、このようにちゃんと湯気が写り込みます。色が濃いテーブルクロスなどを使ってもいいですね。
POINT3:湯気がきれいに上がり出すのを少し待ってみる
熱々のコーヒーを注ぐと、最初湯気はモクモクといった感じにたくさん立ち上ります。
その瞬間を狙ってもいいのですが、少し待つと、湯気がスーッと線になって上がり出します。
いかがでしょうか? 落ち着いた雰囲気のかっこいい写真が撮れます。どんな雰囲気の写真にしたいかで、湯気を撮るタイミングを計ってみることも大切です。
最後に基本的なことですが、湯気は寒いところでよく見えます。確実に湯気を写真に収めたいときは、エアコンをきって、部屋の温度を少し下げてみましょう。
これらのポイントを押さえて、湯気写真にチャレンジしてみてください。