壊れたタイマーや計算機、機種変更して使わなくなった携帯電話…。こうした電気製品を「もう利用価値はない」と思っていませんか? 家庭ゴミとして捨てられる小型家電のなかには(捨て方や名称は自治体により違うことがあります)、大切な資源が含まれていて、リサイクルして生かすことが可能です。今年からは不要なものを手放して家をすっきりさせ、そのうえ資源として役に立ててみませんか?
すべての画像を見る(全3枚)家庭のゴミがオリンピックのメダルになるかも!?
再利用の事情に詳しいリユースマスターの佐藤美香さんに、家庭でできるリサイクルについて伺いました。
●捨てる前に知ってほしい資源とリサイクル
“都市鉱山”という言葉をご存知しょうか? 家電製品には、鉄、アルミ、金、銀、銅やレアメタルなど、有用金属が多く含まれています。都市にゴミとして大量に集められる家電製品に含まれている資源を鉱山にみたてて、都市鉱山と呼んでいるのです。
家電リサイクル法で回収が義務づけられているもの以外の小型家電については、「小型家電リサイクル法」で市町村及び認定事業者が回収を行うことになっています。ただし、品目や回収方法は地域によって異なります。家庭ゴミとして出せるものも多いため、たとえば、タイマーや計算機などの小型家電については、家庭ゴミとして出しているお宅も多いのではないでしょうか?
●夢のある手放し方に変えてみませんか?
2020年に開催される東京オリンピックでは、『都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト』が進められています。全国各地から集めた小型家電や、使用済の携帯電話から抽出したリサイクル金属で、東京2020オリンピック・パラリンピックで選手に授与される約5000個の金・銀・銅メダルつくるプロジェクトです。
今までゴミとして捨てていたものが資源として有効に活用されるうえに、もしかしたら応援している選手の首元を飾ることになるかもしれないなんて、夢があると思いませんか? 東京2020オリンピックをきっかけに、持続可能性(※環境などが適切に維持されること)がある社会の仕組みをつくる取り組みが、ますます活発になろうとしています。
回収方法は、以下のように3つあります(私が住んでいる神奈川県横浜市の場合)。
・ボックス回収
自治体または認定事業者が、公共施設(市役所等)や商業施設等、全国約7,000か所にボックスを設置しています。
ちなみに私の場合、子どもの検診のために区役所を訪問するたびに、該当する電気製品を持って行くことに。
大型のスーパーでも設置しているところがあります。知っていれば手軽に持参できるので、ご近所の回収場所をぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
・宅配回収
たとえばパソコンは無料で回収してもらえます。心配な方にはデータ消去をしてくれるうえに、証明書も発行してくれます。
・拠点回収
ほとんどの小型家電が対象で、自治体(クリーンセンターなど)、または認定事業者が指定する場所への持ち込みができます。営業時間等は各自治体に確認を。
小型家電リサイクル法について詳しく知りたい方は、こちら!
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政府広報オンライン・
環境省PDF・
都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト