配偶者からのモラルハラスメント被害に苦しむ人が増えています。現在、娘と2人暮らしのヨシダテルミーさんも、離婚した元夫からモラハラ被害を受けていました。結婚当時は夫にすっかり“洗脳”されていて気がつかなかったというヨシダさん。割りきれない思いをイラストや文章にして、気持ちの整理をしています。今回は、食べ物のハラスメントについて。

「人間の食べ物じゃねー!」嫌いなものへのディスがひどかった元夫

夫の好き嫌い

好き嫌いがあるのはいいのですよ。大人なんだから食べないようにしたり、もし出てきたとしてもなにも言わずに残せばいい。

元夫は好き嫌いがとても多く、それを激しく主張する人でした。私の好物のなかには夫が嫌いな食材も多かったので、ひとりで食べている私に向かって「おえー! よく食えるなそんなもん。人間の食べ物じゃねーだろ、気持ちわりぃ」などと暴言をはくのも恒例。

今思うと、「うるせーよ! ほっとけ!」のひと言ですむのに、元夫の洗脳下にあった当時は言い返すことができず、ひたすらいやな気持ちで食べていました。まあ、なにを言われてもおいしく食べるけど。デブだから。

雑炊をつくったときに、私の大好物で元夫が大嫌いだった「もち」がほんのひとかけら、元夫の器に入ってしまったことがありました。それに気がついた瞬間、「こんなもの食えるか!!」で、箸ガシャーーンですよ。昭和か! それから怒ってその日1日、口をきいてくれませんでした。もちろん2人前の雑炊は私がおいしくいただきました。なんなら、もち追加しちゃったりして。

友だちにも悪態をついて、夫の代わりに謝ることも

私だけならまだしも、友だちの前でもやるから、本当にたまらなかったです。友だちがお土産にもってきてくれたお菓子も、自分がきらいな抹茶フレーバーなら「うえー、気持ち悪い。絶対いらないわ俺。よく食えるなそんなもの。おえー」とやってくれます。

離婚してもうすぐ3年がたちますが、つい先日もそのときの友だちに「あれは本当に腹が立った。2度ともっていくかと思った」と言われ、代わりに私が再び謝りました。3年の時を経て。

まだ嫁だったころは、こうしていろんな人に代わりに謝ってたなーとちょっと懐かしくなりました。いよっ! ポジティブ! 私の友だちにこんなに失礼なことを言う元夫でしたが、結婚していたときには嫌いになれなかったのです。

なので自分の子どもには、人が好きなものを否定しないように育ってほしいなと思っています。…でも、これって、よく考えたら最低限のこと? つーか、どういう育て方したら人の食事中に吐くマネをするように育つんだよ! おい! 義母! 義母よ!!

ちなみに元夫の嫌いなものは以下のとおり。これらが食卓に出ると、決まって「おえー」をやってくれました。もち・抹茶・ゴマだれ・ジャガイモ料理・鶏胸肉・ホワイトチョコ・カレーうどん・ピーナツバターなど。私の好物ばっかり‼ 好きな物、食べさせてくれぇい‼

【ヨシダテルミーさん】

地方在住の主婦。19歳で初めてつき合った男性と28歳で結婚し、33歳で離婚。現在はワーキングマザーとして、6歳の娘と2人暮らし。インスタグラム

(@teruminoyoshida)

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