自宅で使うファブリック、なにを選ぶ基準にしていますか?「家の中で使うファブリック類を選ぶ際は、自分の好みだけでなく、家事ラクに繋がる、暮らしのなかでの実用性も重視して選んでいます」。こう語るのは、思考と空間の整理のプロ、ライフオーガナイザーの森麻紀さん。家事ラクにつながるファブリック選びとはどういうことでしょうか?詳しく森さんに話を伺いました。
ファブリック次第で、「考えなくていい家事」が手に入る
「毎日の家事をシンプルにし、ストレスなく回すためには、考えなくてもいい仕組みをつくること」と森さん。じつはファブリック選びは、その仕組みづくりに大いに役に立つと説きます。
●布団カバーをストライプにする
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たとえば、わが家の布団カバーはすべてストライプで統一しています。その理由は…。無地の布団カバーを選んでしまうと、掛け替える際、たとえ縦長な形状とはいえカバーを広げる瞬間に正しい向きが分かりにくいから。それを解決するのがストライプのカバー。これで、どっちが縦?など考える必要がありません。
もうひとつメリットが。寝相のせいで掛布団がずれ、夜中に目が覚めてしまうことがあると思います。とくに冬は、布団の縦横を間違えると足元が冷えて、また目が覚めてしまった…なんて経験もあるのではないでしょうか。そんなとき、縦横を間違えることなく布団を直すことができます。暗がりでもカバーの柄くらいは見えますよね。もちろん横縞のボーダーでも同じ効果が見込めます。
●バスタオルとフェイスタオルを白地に
バスタオルとフェイスタオルはどちらも白で統一しています。スッキリした見た目を重視していることもありますが、それ以外にもメリットがあります。柄モノと違い、裏表を考えずに畳んでも見た目に問題なし!タオルにタオルを積み重ねても、同じ白ならなにも気になりません。これが色モノだと、積み重ねたときの色の具合がどうにも気になってしまうものです。
白のよい点はほかにもあって、ひどい汚れが気になったときでも、いざとなれば漂白できます!さらに、バスタオルとフェイスタオルが同じ白色なので、色物に気をつかうことなくタオルをまとめて洗濯乾燥することも可能です。
●キッチンの手ふきタオルは黒をチョイス
以前は衛生面を保つため、汚れが目立つ「白」をわざわざ選んでいた時期もありましたが、今は「黒」を使っています。白を使っていたときは、すぐに汚れるので、毎日何枚も漂白しないと見た目のきれいさはキープできませんでした。しかし、衛生面を本気で追求するなら、見た目の汚れがないことよりも殺菌することが重要です。
見た目が気にならない黒い手ふきタオルにした現在は、殺菌後、ほかの洗濯物と一緒に洗濯するだけ。とても家事が楽になりました。
●トイレの手ふきは麻素材に
キッチンほど使わないにもかかわらず、トイレは通気性がさほどよくない場所なので手ふきが乾きにくかったりします。さらに、毛羽落ちしたりすると、狭い空間のせいか、やたらと目立つのです。これが色モノの手ふきならなおさら。このどちらも解決するために、わが家では麻素材のものを使っています。麻は乾きやすく、タオルのように毛羽落ちする心配もありません。
いかがでしたか?家事は毎日の小さな積み重ね。ファブリックひとつでも、家事ストレスはかなり軽減されますよ。