おいしいおそば屋さんなどでついつい頼んでしまう「だし巻き卵」。層になったふわふわの卵とジュワッ~とあふれるおだし。シンプルな素材だからこそ、プロの技が問われる一品ですよね。

だし汁ジュワッ~なだし巻き卵をつくるコツ
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 あのおいしさを再現すべく、私も自宅のキッチンで卵と格闘することいく数年。いまだ、あのふわふわ食感とあふれるおだしは再現できず…。「だし巻き卵」というよりも「卵焼き]になってしまいます。いや、決して卵焼きがおいしくないわけではないんですが…。

 そんな、卵でなんだかモヤモヤしていたときに知ったのが、科学的な視点で料理を研究している松浦達也さんという人物。『

新しい 卵ドリル

』という本を執筆されています。そして、その中にだし巻き卵のつくり方もあるというじゃないですか!!こんな私でも、お店みたいなだし巻き卵がつくれるコツってあるんでしょうか、教えてください、卵マスター!ということで、著者の松浦さんにコツを聞いてきました。

3つのポイントを意識するだけでお店みたいなだし巻き卵に!

ポイント1:まず、卵をしっかり溶く

「だし巻きは卵をおいしくつくるには、だし汁の水分を卵に含ませるのがポイント。そのためには、まず卵をしっかり溶きましょう。卵白を溶ききらないと、白身のまま固まってしまい、水分を含みません」(松浦さん)

ポイント1:まず、卵をしっかり溶く

 なるほど。溶くところから、勝負は始まっていたんですね!

ポイント2:少量の塩分を加える

「固ゆで卵を切るとわかるように、卵黄は細かい粒子の集合体なんです。ところが、生の卵黄に塩分を加えると、卵黄の粒子がバラバラになり、口当たりがまろやかに。焼く前の卵液に薄口しょうゆを加えることで、トロリとした舌ざわりが再現できるんです」

ポイント2:少量の塩分を加える

 塩分には味つけ以外に、そんな効果もあったんですね!塩の力、すばらしい!

ポイント3:最大のコツ!少量の片栗粉を加える

「じつは、卵液に少しの片栗粉を加えることで、保水力が劇的に向上するんです。巻く工程でも破れにくく、ふるふるジュワッ!のお店のようなだし巻きになりますよ」

ポイント3:最大のコツ!少量の片栗粉を加える

 ほほぅ~!なんと簡単な!私でもできそうな気がしてきました。ちなみに、片栗粉以外の粉を入れてはいけないんですか?

「そうですね…(苦笑)コーンスターチや本葛粉など、でんぷん質のものだと、同じ効果がありますが、小麦粉やでんぷら粉だと逆に固くなってしまったり、ダマができて口当たりが悪くなってしまいます」

 なるほど!一応、聞いておいてよかった。みなさんもちゃんと片栗粉を入れてくださいね!

 以上、3つのポイントを意識するだけで、お店レベルのだし巻き卵ができるはずです。だし巻き卵はおかずにもなって、お酒との相性もばっちりな優等生。今夜のおかずにぜひチャレンジを!