普段の生活の中で、なに気なくとり続けてしまう姿勢ってありませんか?たとえば、座っている際に背もたれに体をあずけたり、首を下に向けてスマホを覗き込んだり…。こうした姿勢、じつは老化のスピードを加速するおそろしい要因になっていることもあるんです。姿勢セラピストの山本和美さんに、老化のスピードを早めてしまうNGな姿勢と、注意点について教えていただきました。

老化が加速してしまう5つのダメな姿勢とは?
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老化が加速してしまう5つのダメな姿勢とは?

 日頃から以下のような姿勢をとることが癖になっていませんか?じつはこの5つの姿勢、すべて老化を加速させる可能性が!

・下向きの姿勢でスマートフォンを見続ける
・イスの背もたれに体重を預けて座る
・座っているときに足を開く、または足を組む
・腕組みをする
・姿勢をよく見せようとして胸を張る

こうした姿勢が老化を招く理由は?防ぐ対策は?

 いつの間にか習慣になってしまった、老化を招く危険な姿勢。毎日続けて、「なんだか老けたね」なんて、言われてしまうのは避けたいですよね。悪い姿勢がなぜ、老化を早めてしまうのでしょうか?また、対策について山本さんが教えてくれました。

●下向きの姿勢でスマートフォンを見続ける

「肩こりや首こりの原因になるだけでなく、表情筋も衰え、顔が下がります。長時間に渡って、同じ姿勢でスマホやパソコンなどをすると、肩回りや首から上の血行不良を招き、顔の低体温が促進されます。さらに首の血流は悪化し、リンパの流れも悪くなり、必要な栄養素が行き渡ることの妨げになり、お肌の老化をさらに進めます。

 30分に一度は違う姿勢に変えるなどして筋肉を動かさないと、下がったままの表情を顔が覚え込みます。まぶたが重く感じるのも、表情筋の衰えから。知らず知らずのうちに老けた印象の顔つきになってしまいます」

●イスの背もたれに体重をあずけて座る

「筋肉の衰えを早めます。背もたれにもたれかかりすぎると、背筋も腹筋も弱ります。理想は、背筋を伸ばし仙骨というお尻の真ん中あたりにある部分を立てて座ること(骨盤を立てて座るイメージ)。もたれかかると腰は丸まることで、腰痛の原因になったり、身体の歪みが出やすくなったりします」

●座っているとき足の間が開く、または足を組む

座っているとき足の間が開く、または足を組む

「座り方次第で足の筋肉の老化が早まり、足の形や美しさにも影響が。とくに内側の筋肉が衰えます。座っている足を見れば、じつは将来の老化具合が判断できるのです。

 膝を離さずに座り、爪先が真っ直ぐ前を向いているのが理想。ダラっと座わるとラクに感じるかもしれませんが、足の緊張感がなくなると即座に筋肉は衰えていきます。座るときは足の膝と膝とを合わせて、足先をまっすぐ正面に向けて座り、足を組むのはやめましょう」

●腕組みをする

腕組みをする

「腕組みをすると腕全体の血流が悪くなります。また、肩は前側に傾き、内側へ入りやすくなります。これは悪い姿勢の典型。腋下リンパの流れやデコルテの血行を妨げ、老廃物が滞りがちに。顔色にも影響してきます。肩の位置も変わるので、バストが下がることにもつながる場合も。

 腕組みを日常的にしてしまう方は、極力、おへその前あたりで手を組むことをおすすめします。この時のポイントとしては、脇を締め、力を抜くことです。または、背中側で組み、ひじを反対側の手のひらで支える姿勢でもいいです。この時も力を抜くのがポイントです。これらの姿勢は、肩の位置が前側に傾いていくのを防止し、自然と姿勢が良くなることも期待できます」

●姿勢をよく見せようとして胸を張る

「胸を張ってよい姿勢をつくろうとすると、腰は反りがちになります。腰が反ることで、腰痛を招くだけではなく、この姿勢を続けると腹筋の衰えにつながります。腹筋が衰えるとお腹が突き出ておばさん体型に。

 本来のよい姿勢は、腹筋が重要な役割を持ちます。正しい姿勢なら、腹筋と背筋によって背筋が正しく整えられて疲れませんが、胸を張り腰が反る悪い姿勢では疲労を招き、肩こりの原因にもなります。胸は張らず、肩の力を抜くのが大切なポイントです」

 いかがでしたか?5つのNG姿勢が癖になっていたら、今すぐやめたほうがいい!少しでもぽっこりお腹やゆがみ、肩こりなどを回避しましょう!