テクニックや器用さが要求されるため、苦手な家事のなかにも上位にランクインするアイロンがけ。つい袖や衿回りに折り目をピシッとつけたくなりますが、「重要なのは折り目をつけず、立体的に仕上げること」と教えてくれたのは、アイロンがけのプロ、山澤亮治さん。

「肌に衣類が当たらないから着心地がよく、見た目にもやわらかい雰囲気になります」

 しかも、全体をきっちりプレスしなくても、縫い目の周りをしっかりかければ短時間でもきれいにできるそう。スピーディにできて、しかも、ふんわりと仕上がるプロのアイロンのかけ方を教えていただきました。

正しいアイロンのかけ方!ふんわり仕上げることで着心地よくやわらかな印象に

[用意するもの]

●脚つきでカーブのあるアイロン台

脚つきでカーブのあるアイロン台
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曲線状でクッション性があると、衣類の丸みにフィットしやすく便利。自分に合った高さを選んで

●スチームアイロン

スチームアイロン

アイロンは、ほどよく重さがあった方がプレスも楽。温度が落ちないコードつきがおすすめ

(1)カフスに丸みをつけてアイロンを滑らす

カフスに丸みをつけてアイロンを滑らす

カフスは、くるんと丸めることを意識して、片手で形をつくりながら強めに横に滑らせると、立体的な仕上がりになります。

(2)袖に折り目をつけないよう端を台から落とす

袖に折り目をつけないよう端を台から落とす

袖に折り目がつかないよう、アイロンを当てるのは両端を避けた中心部のみ。手前の端を台から落とすとやりやすくなります。

(3)肩回りをアイロン台にかぶせる

肩回りをアイロン台にかぶせる

アイロン台に着せるイメージで肩回りをかぶせ、衿を立たせながらしっかりかけます。背中のタックはプレスしすぎないで。

(4)前身ごろ、後ろ身ごろは裏返して

前身ごろ、後ろ身ごろは裏返して

ワイシャツを裏返し、前身ごろ、背中、反対側の前身ごろと3回に分けてプレス。脇の縫いしろは一方向に倒すときれいに。

(5)ボタン部分は裏側から一気にかける

ボタン部分は裏側から一気にかける

ボタン部分も裏側からなら、避ける手間が省けてラク。アイロン台にクッション性があればボタンが割れる心配もありません。

(6)台衿、衿は折らないで平らにしっかりプレス

台衿、衿は折らないで平らにしっかりプレス

台衿をしっかりアイロンがけしてから、衿も同様に。あえて折らずに仕上げた方が、着たときに立ち上がって小顔効果にもなりますよ。

【完成!】