子どもたちが待ちに待った夏休み!暑くて外出しにくいとき、子どもと一緒に楽しめるアクティビティーのひとつといえば、クッキング。今海外で大人気の「スイーツすし」にトライするのはいかがですか?

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 スイーツすしは、今スペインで流行っている「創作すし」のひとつで、酢飯にチョコレートやフルーツ、生クリームなどを合わせたおすしのこと。のりが苦手な外国の人が食べやすいようにアメリカで「裏巻き」が生まれたことはご存知の方も多いかもしれませんが、海外のすしネタはそれぞれの国で現地の人の好みに合わせた食材が使われています。

 筆者が住むスペインでも、生で食べられる新鮮な魚の種類が限られていることや、まだまだ生魚が苦手な人も多いので、生ハムやオリーブオイル、ラズベリー、フォアグラといった地元の人が食べ慣れた食材をネタにしたおすしが誕生しています。これらは創作すしと呼ばれて、旬の料理としてスペインで大人気!

 そんなスペインで、今注目を集めているのが「スイーツすし」!スペイン人が甘いものが好きなことや、「アロス・コン・レチェ」と呼ばれる米を砂糖入り牛乳で甘く煮たデザートがあり、お米を甘く調理する食文化がこのメニューを生んだ背景と思われます。

 スイーツすしは、スペイン全土に店舗を持つすしチェーンレストラン「Miss Sushi(ミス スシ)」といったスペイン人オーナーの日本料理店が提供し始め、今では女性を中心に大人気!

 スペインではスイーツすしは日本料理店で食べることが一般的ですが、和食が好きな人の間ではホームパーティーのメニューにも取り入れられています。そんなスイーツすしのレシピをご紹介します!

海外人気NO.1! クレープとチョコクリームのスイーツすし

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 スペインのスイーツすしでいちばん人気は、「ヌテラ」を使ったもの。ヌテラとは、イタリア発祥のチョコ風味のヘーゼルナッツペーストのこと。日本ではスーパーで売っているチョコレートクリームで代用するといいと思います。つくり方は簡単で、クレープ生地に酢飯を広げ、ヌテラまたはチョコレートクリームを巻くだけ!

 お好みでチョコレートクリームの上に、イチゴやバナナなどのフルーツをのせても酸味が加わっておいしい。

イタリア人もビックリ!? ティラミス寿司

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 一見ティラミスに見えるすしも、盛り上がること間違いなし!のメニュー。つくり方は、コーヒーに浸したスポンジケーキをココナツミルクで炊いたココナツライスで巻き、周りにココアパウダーをまぶし、上にマスカルポーネチーズのムースをのせるだけ。お米のモチモチ感×スポンジケーキのしっとり感が絶妙です。

 すしネタにスイーツやフルーツを使うなんてわたしたち日本人には衝撃的ですが、酢飯とスイーツの組み合わせって、意外ながら本当に合うんです!

 かくいう私も当初はスイーツすしを食べることに抵抗があり、「あんなのはガイジンが食べるすしだ!」と食べることを敬遠していたのですが、食べてみると「アレ?こんなに合うの!?」と目からウロコ、次から次へと箸がすすんでしまいました。伝統的なおすしの概念とは離れますが、酢飯の酸味とスイーツの甘味の組み合わせは絶妙で、クセになってしまうお味。

 なんといっても「スイーツすし」のいいところはつくり方が簡単なのに華があること!子どもが集まるホームパーティーのメニューにもおすすめです。食感の違うスイーツとシャリを自由に組み合わせるのが楽しい、一風変わったスイーツすし、ぜひ試してみください。

【ボッティング大田朋子さん】

同志社大学商学部卒。ドイツ、インド、メキシコ、アルゼンチンで外資勤務、起業の後、2011年からスペイン在住。執筆参加著書に『

値段から世界が見える!日本よりこんなに安い国、高い国

』(朝日新書刊)、『

大好きに会いに行こう!世界のお祭り(フェス)&イベントガイド

』(サンクチュアリ出版刊)、「

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」(学研刊)がある。『

JAPAN CLASS

』(東邦出版刊)でコラム連載中。英国人パートナーと多言語を話す息子、娘の4人暮らし。ブログ「世界が拠点な生き方&子育て」

https://tomokoota.wordpress.com

<写真提供/Miss Sushi>