食品偽装の問題などが話題になっている昨今。正しい知識を身につけて、賢く食材選びを!チェックすべきポイントを、女子栄養大学栄養クリニックの管理栄養士・新井麻子さんに教えてもらいました
和牛と国産牛って同じもの?別のもの?
すべての画像を見る(全3枚)食べるために生まれた品種と、乳用の品種の違いです
和牛は食肉専用種で、おもに「黒毛和種」などがあります。代表的なものとして、神戸牛、松阪牛、近江牛などの銘柄牛がこれに当たります。一方、国産牛と呼ばれるうちの70%は、乳牛のホルスタインの雄。さらに、乳の出なくなった雌や、繁殖の役目を終えた食肉専用種の雌なども“国産牛”。これらは、とくにおいしさを追求して育ててはいないので、味わいも値段も、専用種とは差が。ちなみに、海外で生まれた牛でも、3か月以上国内で飼育されれば、“国産牛”になります
話題の脂肪注入肉っていったいどんなもの?
人工的に、“霜降り”状態にした“インジェクション加工肉”です
牛肉の赤身の輸入肉などに和牛の脂を注射して冷凍し、脂が流れ出ないように加工されたもの。注入物には、スパイスや和牛のエキスも入っていることも多く、扱いやすく手軽においしさを感じさせる効果もあります。また、繊維も断ち切られているため、やわらかくパサつきがないのも特徴。おもに外食や中食のステーキ肉やトンカツなどに使用されることが多いようです。ハンバーグやハム、ソーセージなどと同じ“加工肉”と考えて
成型肉(結着肉)
牛の赤身、脂身、横隔膜等に結着補強剤や植物タンパクなどを加え、人工的に結着させ、形づくったもの
メリットもたくさん!
●繊維が断ち切られていているのでやわらかい
●パサつきがなくジューシー
●うま味エキスやスパイスが入っている
― 食材の上手な見分け方、選び方 ―