年始にお客様を迎えるとき、とくにきれいにしておきたい場所のひとつがトイレです。普段から掃除をしているという人も、この機会にぜひ、吐水口や換気扇などまできれいにしてみて。「ポイントは、最初に吐水口に湿布をすること。そのあいだにほかの作業を効果的に進めることができます」と教えてくれたのは、家事・掃除・住宅アドバイザーの藤原千秋さん。藤原さんにESSE読者が、段取り上手なトイレの大掃除のコツを教えてもらいました。
トイレの大掃除では、普段落としきれない汚れもきれいに
来客前に、清潔にしたい場所No.1のトイレ。最初に湿布をしてからほかの作業を進めれば、普段の掃除で落としきれないこびりつき汚れもきれいに!
1.吐水口をトイレットペーパーとクエン酸水で湿布する
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タンク上の手洗いの吐水口には、カルキ汚れがこびりついています。「トイレットペーパーを巻きつけ、クエン酸水をスプレーして湿布しましょう。この状態で15分以上放置し、ガンコな汚れをゆるめて」。クエン酸水は、水100ccにクエン酸小さじ1ほどを溶かしてつくります。水アカや湯アカに効果的。ただしクエン酸は、塩素系漂白剤やパイプ用洗剤など「混ぜるな危険」の表示がある洗剤と混ざると有毒なガスが発生し、命にかかわるので、同時使用は絶対に禁止です。
2.換気扇のホコリを取り除く
衣類を着脱するため、じつはトイレの換気扇にはホコリがたまりがちです。
カバーを外し、掃除機のブラシタイプのノズルで大きなホコリを吸い取り、ハンディーモップに消毒用アルコールをスプレーして細かいホコリを払います。
3.便器の縁裏を古靴下とクエン酸でこする
手にポリ袋と古靴下を重ねてはめ、クエン酸の顆粒をふりかけます。そのまま便器の縁裏をゴシゴシこすって、こびりついた尿汚れを落としましょう。手前と奥が汚れやすいので重点的に行います。
「終わったらポリ袋ごと返して口を結べば、汚れに触れずに捨てられますよ」。
4.洗浄機ノズルを古歯ブラシでこすり洗いする
洗浄機ノズルには、水アカ、カビ、便などの汚れがたまっています。ゴム手袋をはめてノズルを引き出し、クエン酸の顆粒をつけた古歯ブラシでこすり洗いを。全体をすすぎ、水気をふき取ってから格納しましょう。
5.便器内部をトイレブラシでこすり洗いする
便器内部にトイレ用中性洗剤を多めにスプレー。「できれば数分おいてから、トイレ用ブラシを使ってすみずみまでしっかりこすり洗いをしましょう」。
6.便器のフタを外し、ネジ部分をウエスでふく
コンセントを抜き、便器のフタを便座から外します。トイレ用中性洗剤をつけたウエスで、ネジ部分など細かい部分の汚れをこすり落として。「フタが外れない場合は、フタと便座の間を届くところまでふけばOK」。
7.便器と床の境目をウエスでふく
便器と床との境目には、垂れた尿などが便器を伝って落ちるため、汚れがたまりがち。「マットを外し、トイレ用中性洗剤をつけたウエスで念入りにふきましょう」。
8.湿布をはがし、吐水口と水受けをメラミンスポンジでこする
吐水口につけたクエン酸の湿布をはがし、ゆるんだ汚れをメラミンスポンジでこすり落とします。
水受けの汚れもメラミンスポンジでこすり洗いを。汚れがガンコなときは、目の細かい耐水のサンドペーパーを使う方法もあります。その際は2000番台のサンドペーパーがおすすめです。
9.壁や床など、トイレ全体を掃除用クロスでふく
掃除用クロスにトイレ用中性洗剤をスプレーし、便器の周り、壁、床をふきます。「とくに壁の下の方には尿の飛び散り汚れがついているので念入りにふいて。消毒用アルコールを使ってもいいですね」。 ※掃除の前に、便器と洗浄機の取扱説明書を必ず確認してください