家にいる日が続くと「すっきり片づけて暮らしたい!」と思うものの、いざ片づけを始めると「なぜ、使わないものばかり買っていたのか」と反省するだけで進まないことも。

ESSEonline読者に人気の60代ミニマリストの筆子さんは「不用品を捨てると、自分の生活に本当に必要なものがわかり、その結果いい買い物習慣が得られて賢いお金の使い方ができる」と話します。では、どうすれば「家にある不用品を捨てる」ことができるのでしょうか?

ゴミ箱
1日1捨てですっきり暮らす(※画像はイメージです。以下同)
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筆子さんは「1日1個“捨て活動”を積み重ねれば、家が片づき、買い物で失敗することが減る」と提案。著書『

買わない暮らし。片づけ、節約、ムダづかい……シンプルに解決する方法

』(大和出版)より「1日1個捨て」のポイントを教えてもらいました。

「何でもひとつ」を毎日捨ててみよう

「家のなかの何でもいいので、自分が「もういらない」と思うものをひとつ捨てます。これを毎日続けてください。朝起きてすぐ、お風呂に入る前など、捨てる時間を決めておくと、継続しやすいです。不用品の片づけは、行動に始まり、行動に終わります」

では、どんなものが「いらない」になるのでしょうか?

<例>


・インターネットで見つけて印刷したレシピ1枚
・キッチンのカウンターにずっと乗っている紅茶の缶
・読み終わった雑誌1冊
・何かに使えるかもと取ってある紙袋
・食器棚にあるまったく使っていない皿…etc.
雑誌

「毎日捨てるものは、ささやか過ぎて変化を感じられないかもしれません。でも、捨てないと昨日と同じで、なにも変わりません。今この瞬間に、紙切れ1枚捨てることが、1年後の未来を大きく変えるのです」

●まずは本当の「ゴミ」を捨てよう

たくさんの紙袋

なにかひとつ捨てると言われても、その「ひとつ」を毎日見つけられなかったり、ためらうこともあるかもしれません。

「捨てるのに不慣れな人は、新品できれいなものやまだ使えそうな不用品、収納スペースにしまってあるものまで捨てる必要はありません。その分、ゴミはきっちり捨ててください」

<例>


・洋服についている紙タグ
・インクの出が悪くなったボールペン
・買った商品が入っていたパッケージや包装紙
・古いノートや領収書
・古くなった下着…etc.
財布に入った不用なレシート

「袋を持って、ゴミを袋に入れながら、部屋を1周するといいでしょう。ゴミだけはちゃんと捨てるぞ! と決めて捨てるだけで、大きな違いが生まれます」

●小さな目標を決める

食器収納の引き出し

次に「1日1個、ものやごみを捨てる」ことに慣れてきたら、小さな目標や計画を立てて「捨て活動」をやってみましょう。

「事前に目標を立て、それを達成できればうれしいし、自信もつきます。まめに捨てていくうちに、ガラクタを発見する眼力がつきますし、〈捨てる・捨てない〉の判断も次第に早くできるようになります」

<目標例>


・今日じゅうにキッチンのカウンターの上を片づけよう
・もう履いていない靴を捨てよう
・財布の中にあるレシートやポイントカードを捨てよう
・この週末に、食器棚のありすぎるマグカップの数を減らそう
・ベッドサイドのテーブルの引き出しの中を片づけよう

目標や計画を立てるコツは、「ちょっとがんばればできること」を目標とすること、そして「いつやるのか、どのくらい時間をかけるのか」を考えて、スケジュールに入れましょう。

●リマインダーを用意する

ノートと付箋

「捨てることを忘れないように、リマインダーを用意するのもおすすめ。私は〈1日1個捨て〉と書いた付箋を毎朝書くノートにしおり代わりに貼っています。ゴールは計画を立てることではく、ものを捨てることなので、計画を立てるのに時間をかけすぎないように。カレンダーや手帳に目標を書いたり、to‐doリストで達成具合を確認すると、片づける生活に1本ピシッと線が通りますよ」と筆子さん。

「毎日やろう」と決めてしまえば忘れないし、いつも捨てることを意識していると、捨てたいもの、捨てるべきものが次々と思い浮かびます。しかし、忙しかったり、気持ちが乗らない日は思いきって片づけのハードルを下げて、「1日1個捨てるだけでも、なにも捨てないよりずっとまし」と考えるのもコツなのだそう。

「1日1個捨て」活動なら、今すぐ気負わずにトライできそうですね。まずは家のなかにある、古い雑誌1冊、使わない紙袋1枚から「1日1個捨て」をスタートして、片づけをしながら、自分の買い物のクセやパターンも見直してみましょう。