約53㎡の2LDKだった間取りをワンルームのような大空間にリノベーション。無駄のない省スペース設計によって、洋服好きなふたりの衣類や荷物をまとめて収められるウォークインクロゼットを新設しました。さらに適切な場所に必要量の収納を設けたことで、暮らしの空間をスッキリ整えています。
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ワンルーム空間に、小さな寝室と大きなウォークインクロゼット窓越しの眺望も楽しめる対面キッチン玄関土間を斜めに広げてスマートな印象にゆとりを確保したシンプルな水まわり間取り(リノベーション前後)ワンルーム空間に、小さな寝室と大きなウォークインクロゼット
ふたつあった個室を撤去したことで、LDKは二面採光の明るい空間に。ふたり暮らしなので、扉の付いた個室は設けず、LDKの一角をパーティションで仕切っただけのミニマムな空間を寝室としました。
そのぶん、ウォークインクロゼットにスペースを配分。「ハンパじゃない量」というふたり分の洋服がスッキリ収まったことで、暮らしの中心となるLDKを広々と使うことができています。
アルヴァ・アアルトのデザインによる「スクリーン100」で仕切られたコンパクトな寝室には、気持ちのいい光が差し込みます。引き戸の奥がウォークインクロゼットになっているので、忙しい朝の身支度もスムーズ。
ウォークインクロゼットの中は、スペースを最大限に生かせるよう、棚などもすべて造作しました。大量の衣類を効率よく収納しつつ、人の出入りも窮屈にならないよう十分に配慮されています。棚の上には靴箱を重ねて、天井ギリギリのスペースまで有効活用。
多くの衣類はウォークインクロゼットに収納していますが、よく着るジャケットなどを掛けておくために木製ハンガーラックを愛用しています。場所を取らず、使わないときは折りたたんでコンパクトにできるのもうれしいポイント。
【この住まいのデータ】
▼家族構成
Mさん(男性)47歳 Oさん(女性)44歳
▼リノベを選んだ理由
約20年間住み続けた中央線沿線に家を持ちたいと思い、物件探しをスタート。間取り変更が可能な中古×リノベーションに魅力を感じ、リノベーション会社・スタイル工房にワンストップで物件購入からリノベーションまでを依頼することにした。
▼住宅の面積やコスト
専有面積/53.00㎡ 工事費/800万円(税・設計料込み)
窓越しの眺望も楽しめる対面キッチン
壁付けだったキッチンは対面式に変更し、キッチンからリビング全体と窓越しの景色を楽しめるようになりました。キッチン側面は玄関からの通路になるので、高めのカウンターを配して手元を隠すひと工夫も。
キッチン背面には食器棚と棚を造作。食器は必要な分だけそろえ、ゆったりと置くようにしています。
玄関土間を斜めに広げてスマートな印象に
玄関は土間部分を大きく延長させ、さらに上がり框を斜めに切って広さを演出しました。「趣味の自転車を2台置くためでもありますが、斜めになっていると2人同時に靴をはきやすくて便利です」とMさん。
奥のホール部分には通勤用の革靴を集めて収納しています。
また、コーナー部分のスペースをフル活用した靴収納の中には、スニーカー類がぎっしり詰まっています。箱を横向きに立てる収納テクでスペースを最大限活用しました。
ゆとりを確保したシンプルな水まわり
洗面室は正面にワイドな洗面化粧台を設置。また、ダイニング側にスペースをやや広げて、洗濯機を収めました。
洗濯機の上部には棚板を付け、タオル類の定位置に。一番上には大きなプラスチックカゴを置き、洗剤などのこまごましたものをざっくりと収納しています。
以前は部屋が洋服であふれていたというMさんとOさん。大容量のウォークインクロゼットのほかに、キッチンの壁面収納や玄関収納などを新設したことで、暮らしの空間にものがあふれず、リビングダイニングはスッキリ、広々した印象になりました。
コンパクトなスペースをうまく再構築し、忙しく働くふたりが快適に暮らせる家を手に入れることができたのは、「中古×リノベーション」だからこそ、と言えるでしょう。
間取り(リノベーション前後)
リノベーション前
リノベーション後
設計・施工/スタイル工房
上質な自然素材を取り入れ、年月を経ても快適に暮らせるリノベーションを目指す設計・施工会社。価格と工期のバランスを重視し、環境を大切に考えたエコな家づくりに定評がある。物件探しからのワンストップサービスや資金計画のサポートも対応OK。浜田山店、南青山、横浜店の3店舗を展開する
撮影/中村風詩人 ※情報は「リライフプラスvol.24」取材時のものです