存在感のある大きなテーブルが印象的なLDK。ボルドーに塗装された一面は一見壁のようですが、個室や水回りの扉が並んでいます。縦長にスッとのびるダイニングテーブルは回遊できるので動線が快適で、ゲストを招いたパーティにもピッタリ!2002年築の中古マンションをリノベして快適に暮らす伊藤さんのお宅を訪ねました。
すべての画像を見る(全15枚)細長いLDKに沿わせたワイドなテーブル
幅4m×奥行き1m×高さ1m。作業台と一体化してどっしり構えるダイニングテーブルは、存在感たっぷり。料理はもちろん、アイロンがけなど多用途に使える、暮らしの強い味方です。その下部は収納が充実しています。
そんなダイニングテーブルに合わせたのは、イギリスのバーで使われていたというアンティークのハイチェア。ダイニングキッチンは躯体現しの天井やグレーのタイルというシックなトーンでまとめられていて、ニューヨークのロフトをイメージしたそう。テーブルの周りは自由に動き回れるので家事動線がスムーズで、ホームパーティのときにも便利に使えます。
「以前はキッチンの作業スペースが狭くて、とても不便でした。毎日のことなので、ストレスを解消したくて。作業台が広いと調理に便利なだけでなく、アイロンをかけたり、仕事をしたりと、いろいろ使えて大助かり」と妻は話します。
また、キッチン側の壁は躯体現しでラフな印象に。オールステンレス製のクールなキッチンとマッチしています。
【この住まいのデータ】
▼家族構成
夫36歳 妻35歳
▼リノベを選んだ理由
もともとリノベーションに興味があった。妻が以前住んでいたエリアで中古物件を探しながら、リノベーションのイベントに足を運ぶなどして情報収集。「施工例が豊富でイメージしやすかった」(夫)というリノベーション会社・nu(エヌ・ユー)リノベーションに依頼することに。
▼住宅の面積やコスト
専有面積/69.90㎡ 工事費/1200万円(税込・設計料別)
壁も扉もボルドーに塗装して一体感を
LDKの一面は壁も扉もすべてボルドーに塗装して、一体感を出しました。個室、ウォークインクロゼット、サニタリーと細かく分かれていますが、同じ色で統一することでスッキリした印象に。
ボルドーの壁はリビングまで続きます。南向きで明るいリビングの床は、ナラフローリングを採用。東京・中目黒の中古家具店でディスプレイに使用していたという棚を譲ってもらい、テレビボードとして使っています。
テレビボードの両サイドにあるドアは、奥は寝室、手前はウォークインクロゼットにつながっています。
寝室の壁はDIYで2色のクロスを貼り分けました。「思ったより難しくて、ケンカしながら貼りました(笑)」と妻。
ウォークインクロゼットはネイビーのカーペット敷きに。
玄関や水回りも個性的な色&デザインに
玄関は土間を広げて、壁を黒く塗装しました。靴のほか、ゴルフバッグやテニスラケットなどを収納する場所も確保。
LDKには間仕切りがないため、玄関からは一直線に視界が抜けて開放的です。リビングドアはオリジナルで、ガラス入りのドアのフレームにアイアン塗装を施しました。
ウィリアム・モリスの壁紙がラグジュアリーな雰囲気を演出するサニタリー。造作の洗面カウンター下部は、愛猫のトイレスペースになっています。
トイレも壁紙で洗練された空間に。扉の横には遊び心のあるウォールステッカーを貼りました。
猫トイレがある洗面室には猫トンネルを設け、愛猫も居心地よさそうに暮らす伊藤邸。リクエストした「大きな作業台のあるキッチン」が叶い、家事ストレスフリーな暮らしを満喫しています。
間取り(リノベーション前後)
リノベーション前
リノベーション後
設計・施工/nu(エヌ・ユー)リノベーション
一人ひとりの価値観を反映したオリジナリティのある住まい。そこで過ごす“いい時間”の創造をコンセプトに掲げる。リノベ向き物件の仲介はもちろん、設計前にはしっかりとヒアリングを行い、高いデザイン力で家族の理想を形に。施工実績は1000件以上(2020年12月現在)
撮影/飯貝拓司 ※情報は「リライフプラスvol.22」取材時のものです