「虫に刺される…」「夜、寝苦しい…」といった夏ならではの悩み。そういった悩みは、植物のもつ香りや成分を活かした「アロマテラピー」を使って対策してみませんか?
ここではアロマテラピーのアドバイザー資格をもつ高田舞子さんに、夏のアロマテラピー活用法を教えてもらいました。
虫よけにアロマバス!夏に使えるアロマテラピー
すべての画像を見る(全3枚)植物の薬効成分が凝縮された精油(エッセンシャルオイル)。精油を使ったアロマテラピーは自然療法のひとつです。ひとつの精油にも数百の薬効成分があるといわれており、暮らしに役立つ使い方がたくさんあります。
ここでは、虫よけや虫刺され、消臭や冷却効果など夏に使える精油をご紹介します。
●精油でつくる虫よけスプレー
蚊や虫刺されに悩む季節がやってきました。虫よけに効果のある精油はいくつもあります。
スプレーをつくって外出の際に吹きかけると安心です。
・ラベンダー
さわやかな甘い香りで、万人に愛される精油。緊張やストレスを緩和する働きは有名ですが、虫よけにも効果あり。
・ゼラニウム
ローズと似た成分をもつフローラル系の香り。女性ホルモンのバランスを整える精油。防虫や殺虫にも効果あり。
・ティートゥリー
クールな樹木系の香りで防虫、殺虫効果がある。殺菌や消毒効果もあり、クローゼットやバスルームなど湿度の高い空間にも使いたい精油のひとつ。
●虫よけスプレーのつくり方
水の量に対し1%程度の精油を混ぜれば完成です。精油は水に溶けないので、先に無水エタノールと精油を混ぜてから、水を加えましょう。よく振ってから吹きかけます。
(無水エタノール5ml+精油10滴)+水45ml
●夏でもアロマバスは効果的
寝る前に体温の調節をすることで、睡眠の準備が整い良質な睡眠を導きます。暑い夏はシャワーだけですませがちですが、夏でもしっかり浴槽につかることをオススメします。体の疲れだけでなく、緊張やストレスなど心の疲労にも効果があります。
浴槽までは…という日は足湯を。足先だけでも毛細血管が広がり、十分に温まりますよ!
アロマバスには精油を2滴~3滴使います。成分を肌から直接とりこむ経皮吸収のため、使いすぎないよう注意が必要。ホホバオイルなどのキャリアオイルや天然塩と混ぜ合わせてから使用するのがよいですが、そのまま直接浴槽に垂らしてもかまいません。よく混ぜてから入浴します。
【アロマバスにおすすめの精油】・サイプレス
樹木系でさわやかな香りのサイプレスは、汗かきや体臭を気にする人にオススメ。体を引き締める効果もあり、セルライトや静脈瘤などにも効果的(妊娠初期の方は避けてください)。
・ペパーミント
シソ科のペパーミントはガムなどでなじみのある香り。スッキリした香りで冷却作用があり、猛暑に疲れた身体を落ち着かせてくれます。発熱にも効果のある精油。刺激が強いので1滴で十分な効果が得られます(妊娠中や授乳中は避けてください)。
・レモングラス
レモンに似たさわやかな香り。デオドラント効果はピカイチ。足のむくみや筋肉痛の軽減、セルライトの除去などもにも効果あり。刺激が強い精油なので、使いすぎには注意。
●アロマバスの注意点
精油は植物から蒸留や圧搾などの方法で抽出される自然分泌物。それぞれの精油には数百もの凝縮された薬効成分があり、扱いには十分な注意が必要です。肌から成分を吸収する使用法の際は、安易なブレンドをせず、1種類にすることが安全です。
また、子宮に働きかける精油は妊婦の方には使えません(今回紹介した精油ではラベンダー、ゼラニウム、サイプレス、ペパーミント)。3歳未満の乳幼児がいるご家庭もアロマバスは控えましょう。
ただし、空間用スプレーや芳香浴は妊娠中や乳幼児でもOK。先にご紹介した虫よけスプレーは安心して家族でお使いください。
感染症の拡大から在宅ワークやおうち時間が増えた今。インテリアショップや雑貨屋さんでもアロマ関連商品をよく見かけるようになりました。ディフューザーなど芳香浴以外の使い方を知って、健康や暮らしも整えてみませんか。