家に友人を招いて、お酒を飲みながら料理をふるまうのが好きなTさん。「ゲストと話しながらキッチンで作業をしたい」との思いから、自分好みの空間を自由につくれるリノベーションでの家づくりを決意します。リノベーションは、相談会で意気投合した会社「リノベる。」に依頼。工事費1500万円(税・設計料込み)をかけて、プロの厨房を思わせるハイスペックキッチンが主役の空間をつくり上げました。
すべての画像を見る(全17枚)マットな黒が引き締める無骨な空間
以前住んでいた賃貸マンションは独立型キッチンだったので、料理をするときにゲストと話せないのが不満だったTさん。それゆえに「料理をしながらゲストと話したい」、「広いワンルームのLDKにしたい」という希望はありましたが、好みのテイストは特に決まっていなかったそう。
リノベ雑誌やネットで見て「いいな」と思った画像をどんどんデザイナーに送ってイメージを固めていきました。
「最終的にこんなことになるとは思っていなかった(笑)」というT邸は、キッチンが主役のクールで無骨な空間。リビングの壁は既存のクロスをはがしてみたらいい雰囲気だったので、一面のみを現しのままにしています。
家具は高さを抑え、同じトーンで揃えて、落ち着いた雰囲気に仕上げました。
LDKを引き締めるのは、ライティングレールや照明に使われている「マットな黒」。白い壁で囲われたスペースはサニタリーで、引き戸にして出入りしやすくしています。
厨房のようなハイスペックキッチン
リビング側からキッチンを眺めると、カウンターにハイチェアがずらりと並び、まるでバーカウンターのような雰囲気。ステンレスのキッチンを基準にリノベイメージを固めていくうち、ここまでスタイリッシュな内装になったのだそう。
オールステンレスのキッチンで作業をするTさんはまるで厨房で働くシェフ!
多い時はこのスペースに15人も集まることもあるとか。ダイニングとリビングは床の素材の違いでゾーニングしています。
数人でもスムーズに作業ができるように、キッチンの通路幅は広めに確保しました。
ASKOのガスコンロは雑誌を見て一目ぼれしたという商品。業務用につくられた本格派で、T邸のキッチンに似合っています。右手前下にはワインセラー、また正面に見える冷蔵庫の右横にはパントリーがあります。
Tさんがリクエストしたパントリーにはアルミラックを入れて、天井まで効率よくモノを収納しました。
バックカウンターは予算の都合で下部をオープンにし、あとからステンレス製の棚を入れました。中華鍋やせいろなど、様々な種類の鍋類が並びます。上部のオープン棚もステンレス製で、キッチン全体をクールに統一。
そしてキッチン下の引き出しはワイングラス収納に。ワインの種類に合わせて使うグラスを変えているので、引き出し内はグラスでぎっしり。
寝室は落ち着きのあるプライベートスペースに
唯一の個室である寝室は、オープンスペースのLDKと対照的に完全なプライベート空間。壊せない構造壁があったため、広さは変更できなかったそう。正面の壁は上部を現しにし、下部は「躯体現し風」のアクセントクロスをあしらっています。
落ち着いた雰囲気にするため、間接照明を希望しました。
洋服類は寝室の向かいに配置したウォークインクローゼットにまとめて収納。大容量なので、洋服以外にも持ち物のほとんどをこちらに収められます。
廊下まわりには豊富な収納と水まわりを
L字型の玄関はタイル貼り。一面に大きな靴収納を設けました。
靴収納には観音開きの扉をつけ、普段は扉を閉めてスッキリと。正面のオープン収納の下部には、趣味のテニスラケットがピッタリ収まります。
LDKにつながるリビング扉は片側にだけすりガラスをはめ、LDKからの光を廊下まで届けています。
高級感のある洗面台はオリジナルで作ってもらったもの。
構造壁があるため広くできなかったバスルームは、思い切ってシャワーブースのみに。当初はやや心配でしたが、「湯舟につかりたいときはジムやスーパー銭湯に行けば十分。掃除がしやすくて大正解のチョイスでした」とTさん。
T邸に訪れたゲストからの第一声はいつも「すごーい!」だといいます。ガス検査に来た検査員の方からも「ここは料理教室ですか?」と聞かれるなど、本格的すぎるキッチンに驚く人多数。
意気投合した「リノベる。」の担当者とは今ではすっかり飲み友達になり、T邸でのホームパーティーにも参加しているそうです。
設計・施工 リノベる。
撮影 水谷綾子
※情報は「リライフプラス vol.33」掲載時のものです。