横浜市戸塚区の中島さんの住まいは、結婚と同時に購入した築22年75.11㎡のマンションです。当初は十分な広さだったはずが、子どもたち2人が大きくなるといつしか手狭に…。そこで中島さんご夫妻は、次女が小学校に入学するタイミングで自宅をリノベーションすることを決意。要望がすべて叶った!と大満足なリノベーションを工事費1,500万円で実現しました。
すべての画像を見る(全10枚)壁や床を活用した収納でスッキリ
ごく普通の間取りの3LDKだった中島邸。元々は北側の洋室2つをそれぞれ子ども室と夫の書斎、和室を寝室として使っていました。収納が足りず、書斎に荷物をまとめて置いていたり、使っている部屋の広さなどの不公平感が夫婦や子どもたちの間でちょっとしたモヤモヤになっていたそう。
また、妻は家事効率の悪さにも不満が。キッチンはリビングとの距離感から孤独、さらにリビングに常に洗濯物が干してある状態もなんとかしたかったそうです。
そんな中島さんご家族がリノベーションを依頼したのは、リノベーション会社の空間社。3LDKの間取りを2LDKにし、孤立していたキッチンもダイニングへとつながるようになりました。
キッチンの背面には、ダイニングスペースまで続くバックカウンターと吊り戸棚を設置し、抜群の収納力を実現。
リビングの中にある小上がりの畳スペースは、扉を閉めれば客間としても活用できます。さらに畳を外せば下は大容量の収納が。普段あまり使用しない季節物の収納場所として大活躍しているそうです。
2部屋になる子ども部屋
12歳の長女と7歳の次女の使う子ども部屋は、2部屋に仕切れるように引き戸を設けましたが、基本的には開放して広く使っているそう。
仕切った際を考えて、子ども部屋の入り口は2つ設けています。
小上がり奥が子ども部屋
子ども部屋は窓のない部屋だったことから、壁の両側に内窓を設け、部屋を仕切る引き戸上部にはあえて壁を付けないことで風通しをよくしました。風通しもよくなり、明るい子ども部屋に自分のスペースができたお子さんたちはとっても嬉しそうでした。
寝室から繋がる広々クローゼット
一方で、中島さんご夫妻の寝室にはご主人の書斎を設けています。
一つの部屋を独り占めしていたときに比べるとずいぶん小さな空間になってしまったけれど、お子さんが巣立った後は子ども部屋をご自身の部屋にされることを計画しているだそう。
さらに寝室内のにはWICを設置。入り口が2つあるのはどちらかの荷物が侵食してケンカにならないよう、きっちり分けています。
クローゼットには扉はつくらず、ロールスクリーンを採用。中の電気をつけて寝室を暗くすると“行灯風”になるのもご夫妻のお気に入りなんだそうです。
朝の渋滞回避!2か所の洗面所
女子多めな中島家。朝は「洗面所待ち」の大渋滞が起こるため、リノベーションの際に洗面所を2か所設置しました。
写真右がパパ用洗面台
洗濯機とパパ用洗面台を設置したスペースは収納力抜群となっており、手前の棚にはリネン類やシャンプーを。下は扉付きのランドリーボックスになっています。洗濯物を放り込んでも外からは見えない仕様はとっても便利。
中島邸の収納スペースの決定方法は「必要な場所に必要な収納があること」をポイントとしました。物の置き場が決まっていることで、キレイに収まり、これ以上物を増やしたくない、と物を選ぶ感覚にも変化があったんだとか。3LDKから2LDKへと部屋数を減らしても、自分のスペースが増え住み心地が劇的によくなった中島邸。心地よい住まいは、部屋数ではなく十分な収納スペースと自分のスペースの確保がカギになるようです。
設計・施工/空間社
撮影/臼田尚史
※情報は「リライフプラスvol.32」取材時のものです