大阪転勤を終えたSさん夫妻は、夫の実家や勤務先に近いEAST東京エリアで家探しをスタートしました。新築マンションも検討しましたが、予算が折り合わず、間取りもありきたりだなと思っていたところ、友人の家でリノベーションの可能性を目の当たりに。それをきっかけに中古物件探しにシフトし、不動産サイト・ゼロアパに相談。江東区内の大規模マンションを3700万円で購入後、同社と提携している空間社にリノベーションを依頼して、工事費1200万円をかけて職住近接の開放的な住まいを手に入れました。
大型壁面収納でスッキリを保てるLDK
すべての画像を見る(全13枚)専有面積81平米という広さはい、将来的に家族が増えても余裕の広さ。まずは窓際にあった和室をLDKに取り込み、広々とした明るい空間をつくり出しました。
リビングダイニングは一室空間でありながら、ソファの配置によって食とくつろぎの空間をゾーニング。
壁面収納の隅は椅子が入るデスク仕様で、妻がテレビを見たり、メイクをしたり、と多目的に使う予定。
リビングの片隅にはパソコンコーナーを設けました。ダイニング側の壁面収納のおかげで、リビングは物が少なくスッキリ。
窓際には大きな観葉植物を置いています。もともと和室だったリビングには窓からたっぷりの陽が入ります。
バルコニーからは土手沿いの緑地や公園を望め、その先には隅田川が流れています。窓を開けるとさわやかな風が通り抜けて心地いい!
WIC経由で寝室に抜けられるキッチン
キッチンの奥にはウォークインクロゼットがあり、通り抜けると寝室へとつながります。引き戸を設置することで、閉めればスッキリとした空間に。
廊下との間のドアに入れた輸入ものの型ガラスが、双方の気配をほどよく伝えます。
キッチンは「ekrea(エクレア)」のオリジナル。水切り用の段差を付けたシンクなど、使いやすい工夫がいっぱい。
キャビネットの奥行きを生かして、キッチン対面側にDVDなどを収める収納棚を設置しました。
そしてキッチン空間の延長線上に食卓を配置し、動線をコンパクトに。壁面収納はタイル貼りの広々とした天板が様々に活躍しそうです。
壁面をフルに使っていても、高さを抑えているため圧迫感はなし。
壁面収納の引き出しなどのユニットはイケア製。食器やカトラリー、食材、さらに隅の方には妻の日用品が収められています。扉の色は最初白だったのを、寝室と同じ濃紺に塗装しました。
かわいいタイル貼りの玄関土間
タイルがかわいい土間部分は元々洋室でしたが、玄関と一体化させたことで広々とした空間が出現。大きな荷物の一時置きなどに活用していますが、将来は壁で仕切って子ども室にする設計に。
玄関からLDKをつなぐ廊下の壁面をフルに使い、大きな書棚を設置。たくさんの雑誌やコミック、取扱説明書などを収め、また洗面に近い棚はタオル類の定位置としています。
扉は白の折り戸で、閉めた時のフラットな収まりが美しい。
そして玄関横にある寝室は、壁をDIYで塗装。深海を思わせる濃紺が心地よい眠りを誘います。
正面のドアはウォークインクロゼット、右のドアはトイレ・洗面室がある廊下につながっています。
洗面室は隣接する浴室を広げた分、少しコンパクトになりましたが、収納部を集中させることで広々と使えるよう工夫しています。カウンター下の収納部は扉を省略し、ごみ箱やランドリーボックスを収めてスッキリ。
トイレは便器をタンクレスタイプに変更し、手洗い器を壁面につけて、その下部を収納に活用しています。さらに、壁の一面を鮮やかなイエローグリーンに塗装したことで明るく爽やかな雰囲気に。
工事を進めているさなかに新しい命を授かったSさん夫妻。
「家づくりが落ち着いて、そろそろの絶妙のタイミングで分かりました。レールが敷かれ、もう頑張るしかないですね」と、夫は笑いながら話してくれました。
設計・施工/空間社
撮影/中村風詩人
※情報は「リライフプラスvol.15」取材時のものです