駅近、環境の良さ、広さ70平米以上という条件で探していたKさん夫妻が見つけたのは、埼玉県志木市にあるの築31年のマンション。「予算や条件を考慮すると、どんどん東京から離れてしまって……(笑)」と話すKさん。最終的には、以前住んでいた上板橋と同じ沿線である東武東上線の駅から徒歩7分の、静かで環境のいいエリアを選びました。1,880万円の物件を950万円(造作家具含む、設計料込み)かけてリノベーションし、予算だった3,000万で抑えることに成功。それを叶えてくれたのは、自然素材を使った優しい雰囲気のリノベーションが得意なスタイル工房です。
すべての画像を見る(全10枚)個室の壁を取り払い、LDK全体に光を届ける
リノベーションに関する希望は、「広いと無垢のフローリングを採用することくらいで、あとはほとんど妻のリードで進行しました」と夫。
個室の壁を取り払い、対面キッチンを採用することで、LDK全体体に光が回り込む明るいスペースに生まれ変わりました。
「機能的で使いやすい」幅約2.7mのカウンターを設けたキッチンは回遊できるので、家事動線がスムーズ。キッチンを移動する際の配管の勾配を取るために、リビングとDKのゾーニングの役割も果たす床の段差を設けました。
リビングの珪藻土の壁は夫妻によるDIY。「レッスンを受けてからチャレンジしました。 けっこう力のいる作業でしたが、やってよかったです」と言います。また、テレビ台と壁の棚は造作しました。
見せる収納やインテリアには、妻のセンスがきらり
Kさんのお宅には、居心地のいい空間づくりや、シンプルなインテリアに彩りを添えるグリーンのあしらい方など、参考になりそうなアイデアがいっぱい!白ベースに木の風合いを取り入れた内装。そこに厳選された家具や小物をバランスよく配して、ほっとくつろげるカフェのような居心地のいい空間に仕上げています。型ガラスが印象的なLDK入口のドアもオリジナルで造作したものとのこと。
キッチン背面に造り付けた収納カウンターはオリジナル。プランナーと何度も打ち合わせを重ねて実現した、妻のこだわりが形になったデザインです。
扉にフローリング材を利用しているので、インテリアと同化して美しい仕上がりに。
メリハリをつけた予算配分で、理想の空間に
寝室は以前和室だった部屋を一新。床にはナラのフローリングを採用しました。寝室側にもバルコニーがあるので明るく、窓からは川沿いの桜並木も見えるそう。
ウォークインクローゼットは「予算を削るために扉をつけなかっただけなんですが、使い勝手はすごくいいですね」と夫。壁を天井まで立てずに上部を少しあけてあるので圧迫感がなく、通風と採光も確保できています。
雑誌を見たり、リノベした友人宅を訪ねたり、常にアンテナを張って情報収拾してきたという妻。スッキリした玄関の秘密を聞くと、「玄関のシューズクロークは、友人の新居を参考にしました。靴だけでなく、 ベビーカーなど大物もしまえるスペースがあると便利だと思い、つくってもらいました」 とのこと。
壁の上部には明かり取りの窓も設け、細やかなこだわりと気配りが感じられます。
白をベースにした水まわりには、木の風合いをプラス。洗面台には、立ち上がりにモザイクタイルを施し、壁にIKEAの鏡をセットしてナチュラルな雰囲気にしました。
タオルハンガーやペーパーホルダーといったパーツ類を探したり、壁の一部を自分たちで塗ったりと、家づくりに積極的に参加することで、新居への愛着がさらに深まったそうです。
洗面、トイレの床は、夫の意向で木のぬくもりを生かしたフローリングを採用しており、「年月を経ても味わいのある本物を使いたかったんです」と夫は言います。「家の周辺には何もないんですが、木々が多く、のどかな雰囲気でゆったり過ごせるのがいいですね。通勤ラッシュとも無縁になりました」と快適な暮らしぶりを語ってくれました。
設計・施工 スタイル工房
撮影 遠藤 宏
※情報は「リライフプラスvol.17」取材時のものです