唐揚げやハンバーグなど、お肉を使ったがっつりメニューは子どもに大人気ですが、大人になると少し胸やけをしてしまったという経験はありませんか? そんなときは、お肉を“大豆ミート”に置き換えてみるのはいかがでしょうか。
大豆ミート初心者さんでも取り入れやすい、「竜田揚げ」のつくり方を、食に詳しいライターの高木沙織さんに教えてもらいました。調理も簡単で、お肉さながらのおいしさと食べ応えがあります。
“大豆ミート”って、なんのこと?
“大豆ミート”はソイミート、ベジミートなどとも呼ばれる、大豆の油分を搾油して加圧・加熱・高温乾燥してつくられた、植物性の食材のことです。
これまではベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガン(完全菜食主義者)の方が、お肉の代わりに取り入れることでも知られてきたのですが、ここ最近では健康志向の高まりから女性、ダイエット中の方からも注目を集めるようになってきています。
たとえば、現代人の食生活はタンパク質不足で脂質は摂りすぎる傾向にあるのですが、大豆ミートは高タンパクで低脂質。
タンパク質は全身の筋肉のもとになるだけではなく、臓器や皮膚、髪、爪などの主成分でもある大切な栄養素。脂質は、摂りすぎるとエネルギー過剰になり、肥満の原因にもなります。
また、原材料の大豆はコレステロールを低下させる効果に期待されているため、生活習慣病が気になる方にもオススメの食材。食物繊維も豊富だから、腸内環境を整えたい方にとってもうれしいですよね。
近頃では、ブロックタイプやミンチタイプ、フィレタイプとさまざまな形状の大豆ミートが、スーパー、ECサイトで販売されています。すでに調理ずみのハンバーグやガパオライスなどもあるので、まずはそこから試してみて検討するのもひとつの手です。
実際に大豆ミートを自宅で調理するときは、水で戻す必要のないものを購入すると、水分が多すぎたり、絞る際にちぎれたりして味・食感を損なうリスクが軽減します。
●大豆ミートの竜田揚げ
大豆の風味が気になるのであれば、竜田揚げのような調味料に漬け込む味つけをするのもオススメ。ここでは水で戻す必要のないレトルトタイプの大豆ミートを使い、簡単に仕上げました。
【材料】2人分
・大豆ミート 100g
・すりおろしたショウガ 小さじ1/2~1
・すりおろしたニンニク 小さじ1/2~1
・しょうゆ 大さじ2
・酒 大さじ2
・片栗粉 適量
・揚げ油 適量
【つくり方】
(1) ジッパーつきビニール袋にすりおろしたショウガ、ニンニク、しょうゆ、酒を入れ、大豆ミートを加える。
(2) (1)を手で軽く揉み、冷蔵庫で10分ほど漬け込む。
(3) (2)の汁気を切ったら片栗粉をまぶし、少量の油できつね色になるまで2~3分揚げて、油をきる。
火が通りやすく、少量の油でサッと揚げるだけなので、時間がたっても硬くなりにくいです。さらに、ショウガとニンニクが大豆独特の風味をカバーしてくれます。味もお肉を使ったものにかなり近いので、見た目だけでは大豆ミートだとわからないですよね。
唐揚げやカレー、ショウガ焼きなどほかにもいろいろな料理に使える大豆ミート。「ここしばらくお肉を食べすぎているな」と思ったときに、置き換えてみるのもいいのではないでしょうか。