気温が上がり、冬の間に活躍していた家電もそろそろしまってもいい時季。来年もしっかり活躍してもらうべく、お手入れをしてからしまいたいもの。
今回は、加湿器のお掃除方法について、掃除研究家のおそうじペコさんに教えてもらいました。

加湿器
乾燥対策で活躍した加湿器。お手入れするならこの時季にやっておきたいもの
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加湿器の汚れはホットクエン酸パックですっきり

すっかり春らしくなり、衣替えの季節になりました。汚れもゆるみやすい時季なので、家電製品のお手入れもはじめたいですね。今回は冬に活躍した季節家電のひとつ、「加湿器」のお手入れ方法をご紹介します。

●白い汚れの正体と水道水を使う理由

加湿器白い汚れ

加湿器の水タンクを外すと、一番目立つ汚れが白くてカリカリした汚れです。この白い汚れの正体は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が水分蒸発後に残留し、乾いて固まったもので「カルキ汚れ」「水アカ汚れ」と言われています。汚れが薄いうちは、水ぶきや台所用中性洗剤などでふき取れますが、時間の経過とともに蓄積して固くなり落としにくくなります。

水アカ汚れ予防のためにカルキ抜きをした浄水やミネラルウォーターを使用したいところですが、加湿器内のカビや雑菌繁殖予防のために塩素処理された水道水を使うことが一般的です。そのため、水アカ発生は避けることができません。

●しつこい汚れはゆるめてから落とす

クエン酸など

ガンコな水アカ汚れはヘラなどで削り落としたくなりますが、素材が傷つくく恐れがあるのでやめましょう。水アカはアルカリ性の汚れなので、酸性の性質を持つクエン酸を使って落とすのが効果的です。

今回は、わが家で使用している一般的な超音波式加湿器を使ったお手入れ方法をご紹介します。

(1) お湯でゆるめる

本体内部全体の汚れを固くしぼった雑巾でふき取ります。白い水アカ汚れ部分には「ホットクエン酸パック」をします。

ピンセットで掃除

40度前後の少し熱めのお湯200mlにクエン酸小さじ2~3程度を混ぜた溶液をつくります。溶液にキッチンペーパーを浸し、水アカ汚れ部分に湿布して15分ほど浸透させます。温かいお湯に一般的なクエン酸水のレシピより濃い目の溶液をつくることで汚れがゆるみやすくなります。凹凸があり湿布しにくい場所にはピンセットを使うと便利です。

※素材が変質することがあるので、長時間放置しすぎないように様子を見ながら湿布してください。

(2) ブラシでこすり落とす

ブラシで掃除

湿布後、汚れがゆるんだらブラシを使って細かく振動させるようにこすります。

(3) しっかりふき取る

ふきんでふく様子

クエン酸成分が残ると変質することがあるので、しっかり水ぶき、乾ぶきをして成分をふき取って乾燥させて完了です。

ビフォーアフター

白く残った汚れがきれいに落ちました。

●細かいパーツや本体も忘れずに洗う

フタなどつけ置き

フタなどの細かいパーツ類は、台所用中性洗剤を数滴まぜた溶液に漬け置きます。1時間ほどすると入り込んでいた汚れが浮いてくるので、振り洗いをして水でよく洗い流します。

柄付きのブラシで掃除

本体内部は水を入れて数回よくすすぎます。細めの柄付きのブラシなどがあると中の汚れをこすり落すことができて便利です。

●しっかり乾燥させる

部品をかわかしている様子

すべてのパーツ類、本体などは風通しのよい場所でしっかり中まで乾燥させ、完全に水気がなくなったのを確認してから箱などに入れて収納します。

●まとめ

水アカ汚れは時間の経過ともに落としにくくなっていきます。そのため汚れが蓄積しないよう、シーズン中でもタンクの水を交換する際に汚れがついていないかチェックする、ふき掃除をする、などなるべく小まめにお手入れしておくと、しっかり効果も発揮され、長く使えますよ。