卵とバターを使わないパン教室「toiro(トイロ)」を主宰する幸栄さんの暮らしのエッセー。
2人の娘をもち、簡単につくれるおやつや、だれでもまねできるインテリアアイデア、家事を楽しくする方法など、なにげない暮らしを楽しむコツが人気の幸栄さん。
今回は、意外と手入れが面倒な「台ふき」について。布のふきんをやめたという幸栄さんに、新しく見つけた代用品とそのストレスフリーな使い心地について教えてもらいました。
ふきんをやめて繰り返し使える紙にしたら、台ふき作業が断然ラクに!
突然ですが、昨年、布のふきんをやめました。ある日、いつものドラッグストアでこれに出合ったのです。
すべての画像を見る(全6枚)スコッティの「洗って使えるペーパータオル」。
正直に言うと、単に今まで目に入っていなかった! が正解かもしれません…。ぎゅっと絞ってくり返し使えるの? 本当? 61カットで300円強。ちょっと値段高めだしさ、本当? …と思いながらもその日は買って帰ってみることに。
●思い返すと扱いが面倒だった布のふきん
わが家のダイニングテーブルはとても古いパイン材でつくられているせいか、布のふきんでふくと、うっすら色というか汚れのようなものがつくので、その汚れた布のふきんをまたきれいに洗ったり漂白したり…というのが煩わしくて、使い捨てのペーパータオルを軽く濡らして使っていました。
あとは梅雨の頃などには、湿った布のふきんがなんとも言えないにおいになりますよね。これもずっと悩ましかった…熱湯消毒やときどき漂白剤を使っていました。ドジな性格のわたしは洋服に漂白剤が飛んでしまうということもあったりして…。いろいろと不具合と思い返すと、まあだめだったらだめでいいや、まずは試してみなくっちゃね、と。
●早速お試し!「洗って使えるペーパータオル」の実力は?
取り出してみると、中身はちょっと厚手。そしていつも私が使っている一般的な使い捨てのペーパータオルに比べるとちょっと大きめです。
そんな真っ白なペーパータオル。ふむふむ。これをミシン目に沿って1枚切って…。
使いやすいサイズに折りたたんだら、あとは布のふきんと同じように水で濡らし絞って使うだけ。なんだか破れちゃいそうな気がしておそるおそる絞ってみましたが、まったく問題なし。
さてそれを使い、いつものお気に入りのダイニングテーブルをふいてみます。布のふきんに比べたらもちろん薄手ではありますが、使い心地は悪くありません。
「今日の夜には捨てるからなぁ」と思うと、なんだか遠慮なくあちこちに使えるんですよね。不思議。こぼれたしょうゆや、わが家でよく登場するチリソースをこぼしたところなども遠慮なくふけます。ああ快適だなぁ。
今日の夕飯もなんとか終えて、山のようなお皿もせっせと洗ったし…そのあとはキッチン回りを軽くふきます。
まずは汚れがそう多くない水回りから。この時間帯にはペーパータオルもかなり使い込まれているので、最後はぞうきんくらいの感覚で使えました。
さっと水回りをふき終わったら、最後はガスコンロのまわりをふいておしまい! 油汚れがひどい場合は洗剤などを使っても大丈夫、だってもう捨てるだけだから。
しっかり使い込んだペーパータオルは、「もうこれだけ使ったら十分だよね」と納得し、惜しみなくゴミ箱へ捨てることができました。この洗えるペーパータオル、台ふき以外にも、食器ふきや野菜の水きりなどさまざまな用途で使えるようなので、ぜひお試しください。
繰り返し使えるものが主流ではありますし、そう心がけて使っているものもあります。でも、自分の負担を減らすことも大切なのではないかと、年齢を重ねて最近とくに思うようになりました。家事は毎日のことですしね、少しでもらくに楽しくに過ごしましょう。
【幸栄(ゆきえ)】
1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、2010年から卵とバターを使わないパン教室、toiroを始める。現在はオンラインパン教室『
パン教室toiro【パンとひとさら】』にてレッスン中。 近著に『日々たんたんとパン』(光文社刊)、『でっかいパン バターも卵も使わない。「3分こね」でかーんたん!』(主婦と生活社刊)