家族の暮らしを支える家事。料理、掃除、洗濯…とやることは山積み。どれも完璧にこなそうとすると、時間がいくらあってもたりず、終わる頃にはヘトヘトに。もっとラクに家事をすませたい! そんな思いをかなえるには?
ここでは、3人の子どもを育て、家事についての著書があるボンベイさんに取材。ほどよく“手間”を抜くことで、快適な毎日を手に入れた、達人の暮らし方を紹介します。
家事は自分ひとりでがんばらないで、ものや人にとことん頼る!
双子の姉妹も含めて子ども3人、さらに在宅勤務で忙しい毎日を過ごすボンベイさん。過去には、家事や育児に追われていっぱいいっぱいだったことも。そんな状況から脱するため、適度に力を抜くようにしたら、毎日の暮らしがラクに回るようになったそう。
すべての画像を見る(全10枚)「時間に余裕があれば、子どもたちとも全力で遊べて睡眠もしっかりとれ、“いつも機嫌のいい自分”になれます」
ボンベイさんがたどりついたラク家事の極意を聞きました。
●手間抜きのコツ:頼れるものにはなんでも頼る
〈夫や両親に頼るのをためらわない〉
「頼るって、恥ずかしいことでも情けないことでもない。限界なのにひとりで抱え込むのは家族にとっても危険です。適度に息を抜くために、周囲にまかせるのはむしろ必要なこと」とボンベイさん。
「お願いするときに“嫌な顔をされたらどうしよう”と思うのもやめました。上手に甘える技術は、家事技術より大切です!」
〈ロボット掃除機も電気圧力鍋も手放せない!〉
食洗機や乾燥機つき洗濯機など、ボンベイ家では数々の時短家電が今日もフル稼働中。
「1日2~3時間は節約できている計算。しかも、私がやるよりずっといい仕事をしてくれます。家計に対してぜいたくかもしれませんが、お金で解決できることは惜しまないと決めています」
面倒な掃除はロボットにおまかせ!
放り込むだけでOKの電気無水鍋は毎日の食事づくりに大活躍。
食後の後片づけも時短ですませます。
●手間抜きのコツ:“サボる”のも楽しめればうしろめたくない
〈ごはんをつくりたくない日はコンビニパーティ〉
残り体力ゼロの日は、家事も全部ストップ。食卓をオールコンビニ商品で埋め、子どもたちと即席パーティを楽しみます。
「肉まんにポテトチップス、チョコレートと大好きなものだけでテンションを上げて充電。思いっきり楽しむほど、不思議と“これもわが家には不可欠な行事”と思えてくるんです」
1人5つまで好きなものを選んでOK。ただし、主食を入れて、夕食として成立させるのもルールです。
〈罪悪感があるときは家事をひとつだけ丁寧にする〉
「栄養と睡眠だけとれていれば、ほかはすべてあと回しにしてもいい」。そう決意はしましたが、SNSなどでなんでもこなす“すてきママ”の存在を知ると、胸がチクッとすることも…。
「そんなときは、“これも自然な感情”と受け止めたうえで、見ないようにします。それでも心がざわつき、自分を許せなくなってしまう場合は、掃除や料理などの家事をひとつだけ無心でやってみることにしています。こうして小さな達成感を得られると、いつの間にか普段どおりの自分に戻れています。家事に助けてもらうこともあるんですよ」
いつもより丁寧にお茶をいれて味わうだけでも気持ちは落ち着くもの。
「自分リセット時間は大切にしています」
●手間抜きのコツ:“ど~してもムリなとき”はやらないのもOK!
〈掃除機がかけられないならスリッパで過ごす(笑)〉
床の汚れに気づきつつ、「見ないふり」をして過ごしたいときは来客用のスリッパを活用!
「足裏の汚れやケガも防げます。こんなふうに、家事ができなくても必ずカバーできる方法があると気づきました。できない自分を責めるのではなく、開き直って気楽に過ごす自分をほめてあげたいですね(笑)」
〈片づかない洗濯物はいったん放置〉
ボンベイさんのいちばん嫌いな家事は、洗濯物をたたむこと。
「それがわかっていたから、乾燥後の洗濯物や片づけがおっくうなものをいったん隠す“投げ込み部屋”をつくりました。とりあえずここに移動させれば、リビングやキッチンのキレイが最低限保てます。この部屋の存在にかなり助けられています」
頼れるものには頼り、ときにはサボることもよしとする。けっして“手抜き”ではなく、“手間抜き家事”と思えば気持ちも軽くなるはず。いい具合にラフさを取り入れて、家事ラクな毎日を過ごしましょう。