質のいい睡眠をとるためには、寝る前の過ごし方がポイント。心と体をゆっくりとお休みモードに切り替えて、眠れる体と環境を整えましょう。そのためのコツを、睡眠セラピスト・三橋美穂さんに教えてもらいました。

頭をほぐす女性
ゆっくりほぐして眠りやすい体にしましょう(※写真はイメージです)
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快眠のためのストレッチ、マッサージ、呼吸法

1日の疲れやたまったストレスを解きほぐして、眠れる体にスイッチしていきましょう。

●1:全身を緩める快眠ストレッチ

心身をお休みモードに切り替えるのに効果的なのが快眠ストレッチ。
「ストレスなどによって心身が緊張したままになっていると、血行が悪くなって、寝るときも深部体温が下がらず、寝つきが悪くなります。就寝前に快眠ストレッチをして緊張をほぐしましょう」

(1) 左右の手をぶらぶらさせる。足も片方ずつ上げてぶらぶらさせ、体の力を抜く。
イラスト両手ぶらぶら
(2) 首と手首、足首をゆっくりと回す。これで血流がよくなる。
イラスト手首回す
(3) 片方の腕を上げて肩を回す。
イラスト首回す
左右それぞれ、前回し、後ろ回しを行う。
イラスト手を挙げる
(4) 床に座って、足の裏を合わせて体を前に倒す。次に、仰向けになり両脚を上げ、頭の方にもっていき、腰を伸ばす。
イラスト女性2人

●2:血行を促進して、熟睡をもたらす頭皮マッサージ

頭皮に手を当てて円を描くように動かしたとき、動きが悪く、弾力がなければ、頭部の血行が悪くなっているということ。
「これを放っておくと不眠を招き、抜け毛、頭痛、目の疲れの要因にも。頭皮マッサージで血行を促すと快眠できます」

(1) 両手の指を開き、頭の両サイドから髪の下に手を入れる。指の腹で下から上へと頭皮を動かしながら、頭全体を数回押しほぐす。
イラスト頭マッサージ
(2) 左右の耳の上あたりを指の腹で円を描くように回しながら数回押しほぐす。
イラスト親指で頭マッサージ
(3) 頭頂部のややくぼんでいる部分(百会・ひゃくえ)を、息を吐きながら数回押しほぐす。
イラスト指で頭さわる
(4) 首の後ろから額の中央までの髪の生え際を、まんべんなく押しほぐす。
イラスト人差し指で後頭部

●3:眠れる体に整える4‐7‐8呼吸法

深呼吸もスムーズな入眠に有効。「息を吸うときは交感神経が働いて体が緊張しますが、吐くときは副交感神経が働いて体の力が抜けて緩むので、寝る前には吐く息を長くする深呼吸をするのが効果的。おすすめは、ヨガの4‐7‐8呼吸法。寝つきやすい体に整います」

(1) まず、完全に息を吐ききる
イラスト女性口をあける
(2) 次に、鼻から息を吸いながら4つ数える。
イラスト女性4数える
(3) 息を止めて、7つ数える
イラスト女性7数える
(4) 8つ数えながら口からゆっくり息を吐き出す。(2)~(4)を4~10回繰り返す。
イラスト女性8数える

ガチガチに凝り固まった体では、安らかな睡眠は得られません。寝る前にリラックスタイムをつくって、快眠を目指しましょう。