特売で大量に買った肉を冷凍する前に、知っておきたいルールがあります。これを実践するとしないとでは、食べるときのおいしさが大違い! 教えてくれたのは、科学者でありママでもあるnickyさん。
「買ってきた肉は、できるだけ手間なく使いやすい状態で冷凍しています。おいしさを損なわないためには、ちょっとした科学の知識が役に立ちます」
今すぐ実践したい3つのルールを紹介します。
おいしさが長持ち!肉を冷凍するときは、なるべく手で触らない
すべての画像を見る(全17枚)肉を冷凍するときには、できるだけ直接手で触らないようにします。
「手で直接触ると手についた雑菌が肉に移ったり、肉の温度が上がったりして雑菌が繁殖する原因に。冷凍とはいえ、長期間保存するものなので気をつけたいもの。使い捨て手袋や、ポリ袋を使っています」
ポリ袋は裏にして手にはめます。
●肉はパックからポリ袋に取り分けて計量する
肉はパックから使いやすい分量に取り分けて冷凍。
「ポリ袋を裏にして肉を取り分け、そのまま返して重さを量れば雑菌もつかずに手間なし。ポリ袋の口を結んで冷凍します」
●時間がないときは、筋をつけてパックごと冷凍
小分けにする時間がないときは、パックのラップの上から指で筋をつけ、そのまま冷凍してしまいましょう。
凍った状態で筋の部分をパックごと折り、肉だけポリ袋に移して必要な分だけ解凍して使います。
こうすれば、肉に直接触れることもなく、簡単です。
●nickyさんが使う冷凍用の道具
・ポリ袋
ほとんどの肉は、使いやすい量に分けてポリ袋へ。
「袋ごと解凍にも使えて便利です」
・使い捨て手袋
「薄切り肉を並べるときなど、箸やトングを使うより早い!」
100円ショップで購入可能。
冷凍庫の省スペースにも!肉は平らにのばし、厚みを均一にして冷凍する
「ひき肉やこま切れ肉などは袋の中で平らにのばし、厚みを均一にして冷凍すれば、ムラなく冷凍・解凍できて、味が落ちにくくなります」
また、できるだけ四角く形を整えると、冷凍庫の中で効率よく並べて収納できるため、省スペースにも!
●ポリ袋の中で肉をのばして厚みを均一に
「肉をポリ袋に入れて重量を量ったら上から手で軽く押し、袋の中で全体の厚みが均一になるよう整えます」
形はいびつなままでなく、整理しやすい四角形になるように。
●ひき肉はグラム数で分け、厚みをそろえて冷凍
「ひき肉は、100g、200g、400gに分けて冷凍すると、お弁当など少量使いたいときから夕食のおかずまで対応でき、組み合わせても使えます」
厚さはすべて1cm程度に統一。
肉は薄く、小分けにして急速冷凍するとおいしく解凍できる
凍るまでの時間が短くなるよう、薄く、小分けにして冷凍しましょう。
「冷凍のスピードが遅いと、氷の結晶が大きくなって肉の細胞が壊れやすくなり、風味が損なわれます。早く冷凍すれば、細胞の破壊を最小限に抑えられるのです」
●薄切り肉は重ならないようにずらして薄くする
薄切り肉は、重なった状態でパックに入っているので、ラップにのせ、重ならないようずらしてから包みます。
「そのままポリ袋に入れて冷凍すると、解凍もしやすいですよ」
●厚みのある肉は1枚ずつ分けて冷凍する
厚みのあるトンカツ用の肉や鶏胸肉や鶏モモ肉などは、1枚ずつポリ袋に入れて冷凍。
この方が使いやすく、冷凍のスピードもアップ。
●鶏ササミはじゃばら状にラップをはさんで冷凍する
鶏ササミは広げたラップに1本ずつ間をあけてのせます。
「ラップをじゃばら状につまみ寄せ、ササミとササミの間にラップをはさんでから、全体を包みます。さらにポリ袋に入れて冷凍しましょう」