●時期・時間帯

「朝にセックスをすると妊娠しやすい」というウワサがありますが、結論から言うと、答えは「

いいえ

」、間違いです。医学的にもこのようなデータはなく証明もされていないため、

時間帯と妊活には関連性がない

>とされています。

ただ、妊娠との直接的な因果関係はないものの、朝の性行為はメリットもたくさんあります。

・男性の精巣でつくられ、男性らしさを高める男性ホルモンであるテストステロンは、睡眠中に分泌されており、朝は比較的量が多い状態であるということ。

・女性の場合は、性的な興奮や快感を高める物質であるノルアドレナリンが、起床後3時間内に最も多く分泌されること。

・女性のセックスレスの原因の一つでもある性交痛を緩和する役割も担うホルモン、エストロゲンの分泌量が規則正しい生活で整い、性交痛が緩和されることで、夜よりも性行為に適した状態になる可能性も。

・いつもと異なる時間帯に行うことでマンネリ化を防ぐ。

このような利点から、妊活中の方は朝、チャレンジしてみてもいいかもしれません。

●回数・頻度について

「排卵日付近に質のよい精子を残すために禁欲期間(射精しない期間)を設ける」
「禁欲期間がないと精子濃度が薄くなる」
といった情報を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、こちらも答えは「

いいえ

」。禁欲期間を設ける場合or設けない場合での

精子濃度の差はありません


加えて、

古くなった精子は運動率が低下

してしまうともいわれています。妊活中、禁欲期間は設けず、

なるべく多くの回数を行うことが妊娠の可能性を高める

とされています。

●体位

「妊娠しやすい体位」
「体位によって妊娠したときの男女の性別が変わる」
など、体位についても様々な情報が飛び交っていますが、

体位と妊娠、妊娠率の関連性はまったくありません

。重要なのは体位ではなく、やはり前述の通り、

頻度

なのです。

どんな体位でも妊娠の可能性はありますので、「この体位でやらなきゃ」と考えず、リラックスした状態で、そして、ご自身が一番よいと思える体位で臨んでみてくださいね。

妊活中のセックス、義務感やプレッシャーを感じないために

手を取り合う男女
情報に振り回されず、リラックスしましょう(※写真はイメージです)
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ここまで、妊活に関する様々な情報や疑問を紐解いてきました。
「この日にセックスすれば妊娠する」「この体位が妊娠しやすい」などといった情報も出回っていますが、前述の通りそれらはすべて間違い。
一朝一夕には進まないケースもある妊活において、一番大切なのは、プレッシャーや義務感を感じずに、

あなたとパートナーがリラックスした状態で性行為を楽しむ

ということです。

ここからは、妊活にプレッシャーを感じないために、普段から実践できる工夫をご紹介します。

●普段からパートナーとスキンシップを

普段からパートナーとのスキンシップやコミュニケーションを意識してとっておくことで、排卵日が近づいてきたとき、プレッシャーを和らげられる場合があります。プレッシャーを感じてしまった場合にも、パートナーと相談しながら、協力して乗り超えることができるかもしれませんね。

また、いざタイミングを迎えたとき、普段からスキンシップやコミュニケーションをしっかりとっていると、自然な流れで誘うことができ、お互いリラックスして妊活に臨むことができるでしょう。

●性交時の雰囲気づくりや前戯を大切に

性行為を楽しむ方法として、

雰囲気づくり

をこころがけたり、前戯を行ったりすることも大切です。
行為自体を楽しめると、互いにオーガズム(性快感の極期)に達しやすくなります。
オーガズムに達すると腟が収縮し、子宮が腟口近くまで降りてきて大量の膣内分泌液が出るため、精子の運動を助けてくれる働きもあります。
様々な方法を試しながら、パートナーとのセックスをより楽しい時間にしていきましょう。

●排卵日を意識しすぎない

妊活にとって「排卵日」は勝負の日。まったく意識しないのはもちろん難しいかと思います。しかし、プレッシャーやストレスを感じ、女性側が濡れなくなることで性交痛が発生したり、男性側が義務感を感じ意欲が低下してしまうなどといった理由からセックスレスに陥ったりしてしまうカップルも。そういったカップルのほとんどが、排卵日を意識しすぎてしまっている傾向にあるようです。

なんらかの理由で排卵日付近にできない場合も落ち込みすぎず、別の日にトライしてみるなど、なるべくポジティブに妊活を乗りきれるよう、パートナーと励まし合って工夫をしてみましょう。

妊活において性行為の頻度やタイミングは重要ですが、かといって「妊活だからセックスはこうしなければならない」といった決まりはありません。
赤ちゃんがほしいという希望のためにパートナーと協力しながら、

愛情表現

も忘れず、

互いを想い合う

ことを目指してみましょうね。