自分のお金は自分で守る! というのは、海外では基本です。旅先であまり現金を持ち歩かないように…と対策していても、外国ならではの貴重な体験も逃したくありません。

今回は50か国200都市を超える海外旅行の経験があるライターの朝岡真梨さんがアジアで実際に体験した、お金がらみのプチトラブルをご紹介したいと思います。

外国旅行で注意したい!タイ・ラオス・中国で本当にあったお金のトラブル

●せっかくツアーガイドがいたのに…!チップ要求トラブル

チップ要求トラブル
タイのアユタヤ遺跡はぜひ一度は訪れたい場所。でもそこでトラブルが…?
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タイの首都・バンコクから北へ80kmほど離れた場所にあるアユタヤ遺跡は、車やトゥクトゥクをチャーターしたり、公共の乗り物で行く方法もありますが、以前、友人から「ひとりででかけたら、像使いに高額のチップを要求されて怖い思いをした」と聞きました。私も象乗りはぜひ体験したい! と思っていたので、念のためガイドがいるツアーに参加しました。

象乗り体験

世界遺産にもなっている雄大なアユタヤ遺跡を見学したあと、いよいよ楽しみにしていた象乗り体験。ツアーには日本語が話せる現地のガイドもついていて、心配だったので事前にチップはいくらくらい渡せばいいのか確認したのですが、「チップの費用もまとめて支払っているので、大丈夫。写真は公式のカメラマンが左側にいてあとから買うこともできますよ」と教えてくれて、いざ象の背中へ。

すてきな時間

グンと目線が上がって、ゆったりすすむ象の背中から見る景色は、本当にすてきな時間でした。ところが、しばらく歩いて、ガイドの目が届かなくなると、像使いがチップを要求してきたのです。「500バーツ。500バーツ」と、突然の日本語です。

「チップ込の費用で、ガイドがまとめて支払っている」と返してみたのですが、しつこくお金を要求されました。最終的に私のお財布には少額のお札しかなかったので、「現金は今これしか持っていない」というと、すんなり納得してくれましたが、何度も言われてかなり怖く感じ、しかたなくその場では支払ってしまいました。

ほかのツアー客の中には、自分のカメラで写真をお願いしたというだけで700バーツも要求されたという人も…! ガイドさんが「お詫びに」と気をつかって、売店で買ってきたトウモロコシをみんなに配りはじめました。

でも、正直トウモロコシより、象使いの人たちが初めから納得できる金額で、チケット料金やツアー費用を設定するなど、なにか対策をしてほしいなと思いました。

●通貨のゼロが多すぎて…!両替時のトラブル

ルアンパバーン

ラオスにある世界遺産の街・ルアンパバーンは、メコン川のゆったりした風景と同じように、朝の托鉢から始まる人々の生活もとても情緒的で豊かな場所です。

「なんて、いい人ばかりの国なんだ」

出会う人、出会う人、皆さん温厚で、観光客にも親切で「なんて、いい人ばかりの国なんだ」とふと油断してしまったときに事件は起きました。

1万円札を持って街中の両替所に

ナイトマーケットで買い物するときに、どうしてもまとまった現金が必要になって、1万円札を持って街中の両替所に行ったときのこと。

ラオスの通貨であるKip(キープ)の価値は、1Kipおよそ0.012円(2019年現在)。両替所によって手数料は異なりますが1万円を渡した場合、80万Kip前後は受け取ることになります。

事前に受け取る額を計算してから両替してもらい、受け取ったお金をその場で一枚ずつ数えて確認しようとしました。その瞬間、受付したお姉さんが私の手から札束をもぎ取り、自分の左手に持っていたお金と合わせて、超高速でペラペラ数えはじめ「これで正しいですから」とすごい剣幕でまくし立ててきました。慣れない紙幣に加え、数字の桁数が日本より多いので、確認にもたつく私に大きな声で文句を言ってきたのです。