子どもが1歳前になるとスタートする「離乳食」。安全のための制約も多く、「ちゃんとつくらないと」とプレッシャーに感じるお母さんも多いのでは? しかし、世界の離乳食事情がわかると、気持ちがラクになるかもしれません。今回、多くの国を旅した経験を持ち、3人の子を育てながら、イラストレーター・マンガ家として活躍する織田博子さんに、自身の経験を通して実感した「離乳食との関わり方」について、話を聞きました。
※ この記事は『世界の子育てくらべてみたら、心がふわっとラクになった』(WAVE出版刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています
すべての画像を見る(全5枚)離乳食は国によって違う
身近なテーマゆえに悩みも多い「離乳食」。私も第1子のときには、離乳食をせっせとつくり、冷凍していた記憶があります。
日本の離乳食は硬さや大きさ、月齢によって食べていいものやいけないものなど、細かいルールが多く、私の子どもはあまり食べないタイプだったので、育児中の疲れた頭でこのルールを守り、料理しても食べてくれなくて、心がつらくなることも。
その心がふわっとラクになった瞬間がありました。離乳食の本に載っていたレシピ、「赤ちゃんに食べさせたい離乳食」をせっせとつくっていた頃でした。
●「ボルシチ」は離乳食にしてOK?
私は、普段スラヴ圏でよく食べられる野菜スープ「ボルシチ」をよくつくって食べていたので、「ボルシチは赤ちゃんに食べさせられるかな?」と思い「赤ちゃんの食べてもいいリスト」をチェック。
そうしたら、ボルシチはレシピの中に入っていませんでした。
それを見たときに、「そっか、これは日本の離乳食の本だから、日本の文化をベースにつくられているんだ。たくさんある世界の文化のうちの、たったひとつの文化なんだ」と思ったんです。
そのとき、心がふわっとラクに。「離乳食の本は絶対正解だから、ここから外れてはならない」と思い込んでいたけれど、離乳食の本も、あるひとつの文化の、あるひとつの時代のお手本なんだと気づきました。
それから、大人の料理から取り分ける方法をとることで、手間もかからなくなり、さらには、「保育のプロたちに頼る」という方法で心も軽くなりました。
私の知人で、モンゴル出身で日本で3人の子どもを育てるザヤさんという人がいます。彼女は、離乳食について「私は私だから、ほかの人と同じにはできない! しょうがない」と話していましたが、当時の私も、ザヤさんのようにあきらめることも覚えたのでした。
赤ちゃんも親も、マイペースに楽しめるのがいいですね。

