お母さんたちのレシピメモ
すべての画像を見る(全4枚)「カレーがあれば、僕はいい」と言うくらい、息子たちはカレーが大好きでした。
春彦の友達が家に来ては泊まっていくので、夕食用にカレーをひと鍋つくりおいて、仕事に出かけることがよくありました。
あるとき、いつも使っているルーの在庫がきれていたので、ほかのルーで代用したことがありました。すると、友達のひとりが言ったのだそうです。
「お前んちのカレー、味が変わったよな」
びっくりしましたが、それは、ちょっとした自慢の種になっています。
●息子の友達のお母さんたちからレシピを教わった
私は料理教室に行ったことがなく、また料理本を買っても、あまり開いた記憶がありません。それよりも、息子の友達のお母さんたちから教わることの方がずっと多かったのです。
ときどき、親の手づくり料理の持ち寄りパーティーがあって、そこで、すごくおいしいけれど結構簡単なつくり方を教えてもらいました。そのレシピと一緒に、お母さんの名前と日にちを記録したメモが残っています。見直すと、そのときの状況とともにどんな料理だったのかが思い出せます。
なかでも、よくつくったのが、ビッグハンバーグ。ピザのように大きく丸くドンと焼いて、それを大皿にのせてテーブルに置くのです。さあ、好きなだけ食べなさいと。
●長男からの思い出深いプレゼント
あるとき、武彦からプレゼントをもらいました。「KITCHEN CLOSED」という木のプレートです。「俺たち、最近ロクなもんを食ってねえ」って。なるほど、でした。
当時、印刷現場に行って帰ってくると夕飯に間に合わない。それで、近くのおそば屋さんに電話して出前を届けておいてもらったり、できたばかりの吉野家で、牛丼を買って帰ったりしていましたから。
今でも、あのプレートには笑ってしまいます。
発売中の『今だからわかること 84歳になって』(KADOKAWA刊)では、末盛さんが暮らす岩手の景色のほか、大切にする日課と習慣、仕事への向き合い方など、これまでの経験から学んだヒントがたくさん紹介されています。


