コストを抑えて、理想の造作キッチンをつくった事例を紹介します。今回教えてもらったのは、注文住宅を建てたESSEonlineライターの佐藤望美さん。引き出しと扉をあえてなくすことで、シンプルながら家事がラクになるキッチンを実現しました。実際に住んでみて感じたメリットを紹介します。
すべての画像を見る(全5枚)家事ラク目線でキッチンをオーダー
筆者は夫と小学生の子ども2人の4人暮らし。約2年前に、延床面積は86.94平米(約26坪)の注文住宅を建てました。
間取り計画には時間をかけましたが、キッチンはとくにこだわった部分のひとつ。多い日は1日3回、しかも長い時間過ごす場所だからです。
間取りは換気扇を壁づけにしたペニンシュラ。システムキッチンは、キッチンメーカーのショールームをたくさん訪れて検討しましたが、価格と希望が折り合うところを見つけられませんでした。デザインが気に入っても、「ここはスペースをあけてゴミ箱を置きたい」「コンロ下に電子レンジを隠して正面から見えないようにしたい」など細かい希望まで実現させることは難しかったからです。
そこで、思いきって造作キッチンを選択。
造作キッチンにコストがかかる理由
造作キッチンは自由に設計できるのがメリットですが、そのぶん割高で施工費もかかります。私も「造作キッチンは高い」というイメージをもっていたので、予算に収まるかどうか、やはり不安もありました。
できるだけ価格を抑えつつ、希望のキッチンをつくるにはどうすればいいか。当初から考えていた希望の条件は、
・ワンアクションでものを出し入れできること
・ゴミ箱と電子レンジを隠すこと
・食洗機と食器収納の位置を近くすること
でした。予算も考えながら建築士と相談した結果、引き出しや扉をゼロにすることに。
規格品とは異なり、ひとつひとつ希望のサイズで引き出しをつくるとかなり高くつくのだそうです。扉も同様。引き出しも扉もつけずフルオープンにすることは、家事ラクの条件とコストカット、どちらの面でも理想の案でした。


