2019年8月11日
妹の引越しから数週間後、犬がうちにやってきて丸5年の記念日を迎えた。
東京でinubot回覧板の出版記念個展が始まったばかりであったが、犬にお礼を伝えたいがために和歌山に帰ってきた。そして翌日12日には、妹もお盆休みを利用して帰ってきた。また帰ってくるという約束は思った以上に早く守られたなぁなんて笑いながら。

早く守られたなぁなんて笑いながら
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今年もささやかではあるがパーティを開いた。白い首輪を新調し、骨とオモチャがプレゼントである。今回私が選んだ首輪は真っ白の生地に金色の金具がついていて、毛並みがよりきれいに見えるみたいで、母と妹からも大正解と褒められた。

母と妹からも大正解と褒められた
お祝いだからごはんも特別仕様

お祝いだからごはんも特別仕様だ。首輪と同じ店で購入した犬用のハンバーグとソーセージを妹が準備しているとテンションがどんどん高まっていくようで、机に手をかけて立ち上がっている。似たような光景を一年前にも見ているのだが、私たちは確実に一年老いている。

私たちは確実に一年老いている
エサが目の前
うつむく
ボール
口でキャッチ
ナイスキャッチ
上を向く
妹がくれたお土産のひとつ

妹がくれたお土産のひとつであった、だんだん色が変わっていくというシャボン玉に父が興味を持って、庭で遊んでいた。みんなで「なんの時間や」「平和か」「えっでも色変わる」なんて口々にしながら、不思議そうにシャボン玉を見たり、ジャンプして追いかけたり、飽きてプールに入ったりしている犬の感情豊かな反応を眺めていた。団欒の中心にいるのもやはり犬なのだと、あらためて実感した昼下がり。

うちにやってきてくれてありがとう

今年も8月11日を迎えることができて本当によかった。まだ5年とも、もう5年とも思えている。犬は耳にタコができそうなくらい聞き飽きているかもしれないが、言い飽きることがないのでいつまでも言いたい。

うちにやってきてくれてありがとう。

骨を噛む
籍オリジナルのコラムや写真も多数掲載

この連載が本

『inubot回覧板』

(扶桑社刊)になりました。第1回~12回までの連載に加え、書籍オリジナルのコラムや写真も多数掲載。ぜひご覧ください。

【写真・文/北田瑞絵】

1991年和歌山生まれ。バンタンデザイン研究所大阪校フォトグラファー専攻卒業。「一枚皮だからな、我々は。」で、塩竈フォトフェスティバル大賞を受賞。愛犬の写真を投稿するアカウント@inubotを運営