「食べていないのにやせない…」そんな経験はありませんか? そこで今回はダイエットカウンセラー・食生活アドバイザー、そして体質別ダイエット診断士をもつおにゃさんに、「食べていないのにやせない」人によくある3つのことを教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)食べていないのに「やせない人」にありがちな3つのこと
「昔は少し食べる量を減らせばすぐ体重が落ちたのに、今はなにをしても変わらない」という声は多く、私が主宰するダイエットプログラムでも、そういう悩みを抱えた40代から50代の方がたくさんいらっしゃいました。
じつはこれ、これ、多くの人が陥りやすい「思い込み」が原因かもしれません。今回は、「食べていないのにやせない」人によくある3つの落とし穴をご紹介します。
1:カロリーさえ減らせばやせる
「ダイエット=カロリー制限」だと思っていませんか? 確かに消費カロリーより摂取カロリーが少なければやせる側面はありますが、それだけではないんです。
よくある例として、朝はバナナ1本、昼は野菜サラダとヨーグルト、夜はおかゆだけという人がいます。「今日は800キロカロリーしか食べてない!」と満足しているかもしれませんが、じつは太りやすい食事内容です。
これは栄養バランスが偏り、とくにタンパク質が不足していることに問題があります。タンパク質が不足すると筋肉が減り、基礎代謝が低下して結果的にやせにくい体になってしまいます。
また、低カロリーの野菜とフルーツ中心の食事も摂取しているカロリーが低くても血糖値を急激に上げてしまう可能性があるんです。血糖値が急上昇すると、インスリンの大量分泌を招き脂肪を蓄積させる原因になります。
つまり、「カロリーを減らす」ではなく、「なにをどう食べるか」が重要! 同じカロリーでも、栄養バランスの取れた食事と偏った食事では、体への影響が大きく異なります。
2:栄養バランスを気にしていない
「若い頃は栄養なんて気にせずに好きなものを食べていたけど太らなかった」という理由で、栄養管理をあと回しにする人もいます。しかし、40代以降の体は20代の頃とはまったく違います。
代謝に欠かせないビタミンB群が不足している人は少なくありません。ビタミンB1は糖質の代謝を、B2は脂質の代謝を、B6はタンパク質の代謝を助けます。これらが不足すると、摂取した栄養素が効率よくエネルギーに変わらず、体脂肪として蓄積されやすくなるのです。
「野菜ジュースを飲んでいるから大丈夫」と考える人も少なくありません。しかし、市販の野菜ジュースや青汁には、製造過程でビタミンB群やその他の栄養素が失われているものがあるほか、糖質が多く含まれる製品も存在します。野菜ジュースは手軽で便利な選択肢の1つですが、その栄養価を過信しないことが重要です。
さらに、ダイエットに欠かせない栄養素が食物繊維です。水溶性食物繊維は糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できる一方、不溶性食物繊維は満腹感を与え、食べすぎを防ぐ働きをします。
「食べる量を減らしているのにやせない」という人に詳しく食事内容を尋ねると、白米、パン、麺類などの精製された糖質に偏り、少量の野菜しか取っていないというケースが多いです。
このような食事では、必要な栄養素を十分に取ることができません。その結果、栄養不足の体は「もっと栄養を取らないと!」というサインを出し、食欲を増進させてしまいます。栄養が偏っている状態では、摂取カロリーは増える一方で満足感が得られず、結果的に食べすぎてしまい、ダイエットには逆効果となる場合があります。