名前がつかないほど細かい家事。この「名もなき家事」は、ためればためるほど面倒になり、あとでまとめてやろうとすると時間も手間もかかります。そこで「生活の中で気づいたら、すぐにその場で終わらせるようにしています」と語るのは、片づけコンサルタントの下村志保美さん。今回は、下村さんの家事の時間と手間を減らすためのコツをご紹介します。
「名もなき家事」をすぐやることは、未来の自分へのプレゼント
「あー、今日は疲れた」「あと回しにしちゃおうかな」。仕事でも家事でも、疲れているとついおっくうになることってたくさんありますよね。数え出したらきりがないほどです。
でも私はあえて「未来の自分へのプレゼント」だと思って、目の前のタスクをさっさと片付けることにしています。
ただし、「疲れた~」となってから始めるのでは、遅い。疲れる前に、もう終わらせてしまうんです。
・不在票の再配達手配
・傘の水きり&干す作業
・入浴後の掃除&排水口チェック
・段ボールを潰して片付ける
など、どれもこまごました「名もなき家事」ですが、あと回しにしてためればためるほど面倒になります。そこで、生活のなかで気づいたらすぐにその場で終わらせるようにしています。
通販の段ボールはすぐに解体する
あと回しになりがちな「見えない家事」のひとつに、通販の段ボールの解体があります。
今やどこのご家庭でもネット通販は当たり前に利用しているもの。次々と届く段ボールは、あけるときは「わーい! 届いた~!」と、うれしさでテンションが上がるのに、なぜ「解体してたたむ」のは、あんなに面倒なのでしょうか(笑)。
私は、通販の段ボールは「あける」と「解体する」はセット、と考えています。包みを開いたら、なにも考えずにその場でたたむ。そして、たたんだ段ボールを、玄関脇にある一時置き場へ置き、ゴミ出しの朝にさっと出せる状態にしておく。
ポイントは「たたむ」と同時に、「ゴミ出しの準備」も終わらせていることです。ちまたで便利グッズと人気の、“段ボールストッカー”的なものはもっていません。素早く解体し、行政のルールどおりにまとめて、決まった場所に出せばいいだけなのですから。
余計なグッズを買ってお金を使い、部屋を狭くする必要はありません。ただしカッターは、玄関脇の部屋に置いています。届いたときにすぐ段ボールを解体できるようにするためです。
「使う場所に使うものを置いておく」は片付けの鉄則。わざわざリビングまでカッターを取りに行き、使ったあとは戻し…となるとハードルが上がりますので、玄関脇にも常備しています。