年齢を重ねても元気な人はなにを食べているのでしょうか。ここでお話を伺ったのは、93歳にして現役の介護職員として働く細井恵美子さん。ひとり暮らしをする細井さんは、自分で食材を買いに行き、調理し、しっかり食べているそう。今回は、細井さんが一日に食べているものについて教えていただきました。
すべての画像を見る(全3枚)93歳の現役介護職員、朝の定番は「ハムエッグ」
皆さんはどのように毎日をお過ごしでしょうか。私は年齢のせいか、ときどき倦怠感を覚えることがあります。そのような場合、前夜の睡眠状態とともに最近の食事の状態を振り返ります。朝食はなにを食べたか、水分はどのくらい摂ったかと考えてみます。
私の一日の食事のメニューは次のとおりです。
普段の朝食は、ご飯を100グラム程度、みそ汁1杯、ハムエッグまたは焼き魚や煮物などと野菜サラダ。佃煮などを添えてそれが定番です。すべて自分で手をかけます。温めるだけという料理はしません。
お茶は急須に2杯を目安に飲みます。ほぼ600mLに相当します。
仕事の日は、昼は職場の給食です。ほとんど全量いただきます。
●夜は一日でいちばんのご馳走を
夕食は自分へのごほうびも含めて、一日でいちばんのご馳走です。
家で揚げ物は、火の始末が心配ですからしないことにしています。天ぷら、フライなどが食べたいときは、でき上がったものを買ってきて間に合わせます。
夕食のおかずもほとんど自分でつくります。自分自身への大切なケアだと考えています。なにをどれだけ食べたかがはっきり把握できますし、食事のバランスをとりやすいように思います。
土日の朝はゆっくり休みます。朝はほとんど残り物を処分するにとどまり、残ったご飯をおじやにしたり、おかゆにしたりしていただきます。
●食べることが健康のバロメーター
買い物は、1週間に1回、日曜日にと考えています。目安ですから、たりないものはその都度仕事帰りに買いたします。
10年前に胃がんの手術をしました。早期でしたが胃を3分の1切り取られています。経過は悪くないのですが、やはりかなり気をつけて食べる量を考えなければ胸やけがしたり、腹部膨満で眠れなかったりします。
一般の人が腹八分なら私は七分と考えていますが、職場に出た日は空腹感があり、うっかり食べ過ぎることがあります。
「年齢の割によく食べられますね」と、みんなからはそう言われます。食べることが一日のエネルギーにつながり、また健康のバロメーターだと考えています。
食事量と運動や活動との関係も大切です。研修の講師などの前日は、必ず上質なタンパク質や脂肪を摂るようにしています。脳の栄養は大切だと感じています。