春から初夏にかけて旬をむかえる新ジャガイモ。みずみずしく、皮ごと食べられるのが特徴です。そんな新ジャガイモ、なにげなく食べていますが、じつはビタミンCが通常のジャガイモよりも多いといわれています。できるだけビタミンCを損ねない形で、おいしく調理したいものですよね。そこで今回は、愛媛県で「Piony農園」を営む管理栄養士の安川さんに、ビタミンCを損ねない新ジャガイモの調理法や保存方法について教えてもらいました。
すべての画像を見る(全2枚)新ジャガイモとジャガイモの違い
新ジャガイモは春に収穫され、貯蔵せずに出荷されるため、水分が多くみずみずしいのが特徴。通常のジャガイモは、貯蔵中にビタミンCが分解されやすいのに対し、新ジャガイモは収穫直後のため、ビタミンCが比較的多く残っているといわれます。
日本食品標準成分表によると、ジャガイモのビタミンCは100gあたり約28mgとされ、新ジャガイモもそれに近い、もしくはそれ以上が期待できます。皮が薄くてまるごと調理しやすく、春から初夏にかけての時期の旬の食材として人気です。
新ジャガイモのビタミンCを損ねない調理方法
新ジャガイモのビタミンCをできるだけ損なわずに調理するには、皮ごと加熱し、最小限の水で調理することが大切です。
ビタミンCは水に溶けやすく、加熱に弱い傾向がありますが、ジャガイモに含まれるビタミンCはデンプンに守られているため、ほかの野菜より損失が少ないという報告もあります。
具体的には、「電子レンジ調理」や「蒸し調理」、「皮つきのままグリル」などがおすすめ。反対に、皮をむいて細かく切ってからゆでたり、長時間水にさらしたりすると、栄養素が水に流出してしまうので、栄養素を摂取したい場合は避けるとよいです。