片づけアドバイザー・石阪京子さんが提唱する「7割収納」は、家のものを減らして適量化することで、家計管理もうまくいくという考え方です。
この「7割収納」を実践したところ、赤字家計から一転月10万円の貯蓄を実現したESSE読者Yさん。かつては家じゅうにものが散乱し、ムダ買いやストレス買いをしていましたが、片づいた家は居心地がよく、浪費がめっきり減ったそう。
ここではつい散らかりがちな雑多なものの収納方法について取材しました。
雑多なものが集まるリビング・ダイニングはものの所有者を明確に
かつてのリビングダイニングの様子。さまざまな用途のものが散乱し、なにがどこにあるかわからない状態でした。
●カウンター下の引き出しは仕切ることで入れすぎを防止
無理やりものをつめ込んでいたカウンター下の引き出しは、ここで使うものだけ残し、1ボックス1ジャンル収納に。
「仕切ることで、もてる分量が明確になりました。上からひと目で見渡せるので、重複買いもなくなります」
カトラリーケースを入れて、家族分の箸やスプーンをひとまとめに。1ケースに1種類をゆったり収めれば、子どもでも出しやすく。
バラけやすいお菓子や、子どもも使うふりかけは、ボックスに分けてゴチャ混ぜを防止。残量がひと目でわかります。
<石阪さんのアドバイス>引き出しの中は使いやすく整えましょう。ケースで仕切って枠をつくると、入る量が制限されるので、気軽にものを買わなくなりますよ!
●不用品はこまめにフリマアプリに出品してプチ稼ぎ
片づけで出た不用品は、フリマアプリのメルカリに出品。
「昨シーズンのコートが1万円、サイズアウトした子ども服は4000円で売れました。自分にとって必要なものがわかると、そうでないものがサッサと手放せるようになります」
メルカリにすぐ出品できるよう、包装紙や梱包材をリビングのテレビ下に収納。
「ここをあければ準備が整うので、思い立ったときにいつでも取りかかれます」
<石阪さんのアドバイス>片づけで好きなものがより明確になったYさん。不用なものを見きわめるスピードが上がり、旬のうちに手放せるため、高値で売ることができます。手放すときの罪悪感も減らせますね。
●書類整理が住宅ローンや保険を見直すきっかけに→月1万6000円減
書類は暮らしやマネーなど、カテゴリーごとに分け、ラベリングしたファイルボックスへ。
「見つけやすいので、保険や住宅ローンを見直しやすく、おトクなプランに変更しました。年末調整の申告漏れなども回避できます」
書類を入れるファイルボックスは、A4のフォルダーがすっぽり収まる無印良品のもの。下の方がすぼまったボックスは書類が収まりづらいのでNG。
歯科矯正や健康診断など、一時的に保管する書類はフォルダーにはさむだけに。開くだけで確認や処分ができるので、入れっぱなしがなくなります。
診察券やカードはポケットつきリフィルで、出し入れしやすく管理。リフィルなら、数が増えても買いたせます。A4サイズでそろえて検索性を上げて。
<石阪さんのアドバイス>片づけの最後におすすめしているのが、書類整理。固定費削減に直結するローンや保険、プロバイダー契約を見直すきっかけになります。確定申告などもスムーズにできますよ。
●プラン変更を検討中のものはファイルボックスにまとめて
携帯会社のプラン案内など、あとで検討したい書類は「検討中」のファイルに。
「子どものプリント類と一緒のファイルボックスに入れておけば、見るのを忘れません」
「今はスマホのプランを見直そうか、検討しています」
<石阪さんのアドバイス>家計の見直しは、まずは固定費がおすすめ。書類はしまい込むと忘れるので、検討中ボックスをリビングに置くのはいいですね!
●大量に買っていた趣味のものはおこづかいから買うように→月2万円減!
インテリアや雑貨が好きなYさん。
「以前は片づかないストレスで、気づくとネットで買い物をしてたんです。今はおこづかい制にしたので、作家もののオブジェや裁縫箱など、気に入った小物だけを計画的に買っています」
<石阪さんのアドバイス>不用品を処分したことで、ものを「なんとなく」買わなくなり、浪費癖が解消されましたね。将来かかるお金を見据える習慣が身につくと、使い道を考えて買うようになります。
●家族共有のものは引き出しにまとめてラベリング
家族共有の爪切りや耳かき、文房具、娘の髪ゴムなどを、リビングの引き出しに収納。散らばっていたものが一か所にまとまり、総量を把握できるように。
「ラべリングし、家族がわかりやすいようにしています」