60歳を超えても元気に働き続ける人からは、健康的な生き方のヒントがたくさん得られます。ご紹介するのは、「最高齢の女性ビューティーアドバイザー」としてギネス記録をもち、今も現役で活躍されている102歳の美容部員・堀野智子さん。堀野さんが「好きなことを仕事にしたいと思った理由」を、著書『102歳、今より元気に美しく』より一部抜粋してお伝えします。
すべての画像を見る(全2枚)すてきなものを知ってもらえる仕事をしたい
今では、「好きなことを仕事に」という言葉が多くの人に支持されています。堀野さん自身も70年前、「すてきな化粧品をたくさんの人に知ってもらえるような仕事をしたい」と考え始めました。
「とはいえ、私が30歳の頃といえば日本の高度成長真っ盛りのときです。既婚家庭では男性は仕事、女性は家庭、と役割がはっきりと分かれていました」(堀野さん、以下同)
農家や商家では女性も男性と同じように働いていましたが、勤め人の家庭で女性も仕事をしている人はほとんどと言っていいほどいなかったと語ります。子どものいる家庭の主婦が仕事をするとなると「子どもはどうするんだ?」という話も浮上したそう。
「学童保育なんてもちろんないし、保育園も今よりずっと少なくて、そもそも社会が女性に仕事をすることを求めていなかったんです」