3:家を片付ける側になった経験を思い出す
「子どもに迷惑をかけたくない」という気持ちが、大量のもらいものを手放すあと押しになります。
50代、60代になると、親や親戚の家を片付けた経験のある方も多いですよね。そのとき、「なぜこんなものまで残していたのか?」と思うことがありませんでしたか?
人が残したものを整理するのは、精神的にも体力的にも負担が大きいもの。その苦労をほかの人に強いるのをやめましょう。自分のものは、生きているうちに自分で片付けておくことが次世代への思いやりある行動だと思います。
4:「使ってこそ感謝」と考える
もらったものを大切にしまい込んで、一度も使わずに取っておく。この行動が、本当に相手に対する感謝の気持ちを表しているでしょうか? プレゼントは、積極的に活用する方が、相手の気持ちに応えることになると思います。
使えないなら、手放してほかの人に使ってもらう機会をつくる方が、贈り手の気持ちに報いることができます。いただいたことへの感謝の気持ちや、くれた人との関係は、ものがなくてもちゃんと残ります。
5:自分を大事にする選択をする
長年気持ちの負担になっている贈り物を捨てることは、自分自身を大事にする行動です。
プレゼントを捨てることに対する強い罪悪感は、「自分を犠牲にしてでも、人の気持ちを優先しなければならない」という思い込みから来ているのかもしれません。でも、重要なのはいつも、自分の気持ちを尊重することです。
とくに、人生も後半に入ったら、これまで以上に自分の気持ちや時間を大事にしたいですよね。
贈り物を手放すときに、「冷たい人だと思われるのでは?」と心配する必要はありません。自分を大事にできる人は、ほかの人のことも大切にできると思います。
「もの」と気持ちはきり離して考える
私たちは、「もらったものを捨ててはいけない」という文化の中で育ってきました。でも、その思い込みを一生もち続ける必要はありません。
プレゼントは、相手の「ありがとう」や「おめでとう」といった気持ちが、ものという形になって届いたもの。ただの品物ではなく、そこに込められた想いや、関係の記憶があるからこそ、手放しにくいのです。
そこでプレゼントに込められた気持ちとものの価値を、いったんきり離して考えてみませんか。いただいたことに感謝できているなら、それで十分です。むしろ、負担に感じながらもち続けると、かえって感謝の気持ちが薄れてしまうかもしれません。
感謝は形がなくなっても、心にしっかり残っています。手放すのはものであって、人とのつながりや気持ちそのものではありません。今の自分の生活に合わせて、贈り物と向き合っていきましょう。