大切な家族の一員であるペット。よりストレスのない避難生活のためには備えは不可欠です。「もの言わぬ、小さな命を守ることができるのは、飼い主であるあなたです。」というのは、国際災害レスキューナースの辻直美さん。今回、ペットとの避難方法や、日頃からどのように備えておけばいいのかについて、教えてもらいました。
すべての画像を見る(全10枚)ストレスが少ないのは在宅避難か預けること
「被災時、ペットとは『同行避難』が推奨されていますが、避難所で一緒に過ごせるわけではありません」と辻さん。
飼い主と同部屋で過ごせるのは「同室避難」で、それが可能な避難所はまれ。同行避難では建物の外にケージを並べ、そこに収容されるケースがほとんどだとか。
「犬が鳴いている横に猫のケージがあり、その横にリスがいたりするわけですから、相当なストレスです。アレルギーのある人もいるので仕方のないこと。そういうものだと思って対策をしてほしい」(辻さん、以下同)
ベストは自宅で一緒に避難をすること。十分な備えがあれば可能ですが、倒壊の危険があれば、自宅にとどまることはできません。
「ペットと一緒に身を寄せられる場所、あるいは、預かってもらえるところを確保しておきましょう。また、ペットも被災訓練をしておくといいですよ」
ペットフードなどの備蓄は当然として、あらゆる可能性に備えることは飼い主の責任なのです。