梅雨は体調に変化が起きやすい時季。長期間にわたって気圧が低下する傾向があり、人によっては頭痛や倦怠感、関節痛などの症状が生じることもあります。このような症状は、軽度でも日常生活に支障が生じることも。できるかぎり予防したいものですよね。今回は、梅雨どきの症状の原因と予防策、対策について、整形外科医の伊藤薫子先生に教えてもらいました。

頭痛がする女性
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梅雨の気圧変化により起こるさまざまな体の不調

梅雨どきは気圧が下がることで自律神経が乱れ、血管が拡張しやすくなり、神経を刺激して頭痛や肩こり、倦怠感を引き起こします。

関節痛については、気圧の低下により関節内外の圧力差が大きくなり、関節をおおう膜(関節包)にかかる負担が増すため、痛みを感じやすくなります。

また、気圧変化は血行やリンパの流れにも影響し、関節周辺の水分代謝が滞ることで、炎症や腫(は)れ、重だるさなどの不快感を助長します。とくに変形性関節症やリウマチなどをもつ方は、症状が悪化しやすいため注意が必要です。

梅雨どきの頭痛・肩こり・倦怠感の予防と対策は?

肩こりを感じる女性
※画像はイメージです。(画像素材:PIXTA)

頭痛や肩こり、倦怠感は、自律神経の乱れや血行不良が原因で起こります。

予防と対策には、まず朝は決まった時間に起きて日光を浴び、体内時計を整えることが重要です。日中にも15分ほど日光浴をすると、セロトニン分泌が促され、気分も安定します。

首肩のストレッチや深呼吸、ぬるめの入浴も効果的です。入浴時に、エプソムソルトを加えると、マグネシウムが皮膚から吸収され、筋肉の緊張が緩和されやすくなりますので、おすすめです。

適度な水分補給やカフェイン控えめの生活、質のよい睡眠も予防につながるので、心がけましょう。