若者をターゲットにした闇バイトや、巧妙化する強盗の手口が問題になっていますね。暗躍する犯罪グループから家族を守るため、私たちはどうすればよいのでしょう? 犯罪者の心理に詳しい元刑事・佐々木成三さんに、被害に遭わないための心がまえや最強の防衛術を教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)普通の子が犯罪者になる時代。子どもを闇バイトから守るには?
「ごく普通の子が闇バイトに応募するケースが増えている」と佐々木さん。
わが子を犯罪者にしないためにできる対策を知り、そして実践しましょう。
●税金を払うために闇バイト!?だれしも巻き込まれる恐れが
「ある強盗事件で捕まった19歳の男の動機は『税金の滞納分を支払うため』でした。また、指示役に『捕まる危険は?』と尋ねて、『大丈夫』と言われ、その言葉を素直に信じて犯行に及んだ者もいました」(佐々木さん、以下同)
闇バイトに応募するのは必ずしも、根っからの悪人というわけではありません。SNSが当たり前の今、だれしも犯罪に巻き込まれるリスクはあるようです。ただ一方で、犯罪に巻き込まれる子には、ある一定の共通点もあるそう。
「想像力が著しく欠如していること。そして、自らが属する小さなコミュニティの価値観だけが行動基準で、多様な情報をキャッチできない者が多いように思います」
「バイト」という言葉のライトさとは裏腹に、その代償は大きい闇バイト。子どもたちを闇バイトから守る“備え”も必要です。
●強盗で捕まったら「怖くて見ていただけ」でも重罪になる!
「主犯じゃない」「見ていただけ」は通用しない。
「強盗だと知ったうえで現場に行ったら、たとえ手を出していなくても主犯です。『怖くて断りきれなかった』と主張しても、通報などの対策はできたはずだと見なされます。強盗致傷罪は6年、強盗致死罪は無期懲役や死刑もあり得ます」
目先のお金と引き換えに、人生を差し出すことになるのが闇バイトなのです。