おうち防災化、成功のコツ
すべての画像を見る(全3枚)辻さんに「おうち防災化」を成功させる上で大切なことを5つ、教えてもらいました。
●1:「雑でもいい」というゆるさをもつ
真面目な人ほど、「しっかり防災対策をしないと!」と考えがち。でも、辻さんは「防災対策はむしろ雑がいい! だいたいで大丈夫」と言います。
「完璧を求めるとハードルが上がり一歩が踏み出せなくなるから。なにもしないのがいちばんダメ」
アバウトに、持続的にやっていきましょう!
●2:一気にやろうとするなかれ
防災をする! とモチベーションが上がるのは悪いことではありませんが、「一気にやろうとすると息ぎれしてしまいがち。まずは頭の中でイメージづくりをするのにとどめて」と辻さん。
コツコツ進めるのが三日坊主にならないコツ。
「防災を特別なものではなく、日常にすることが大切です」
●3:しまう場所の固定観念を捨てる
たとえば、「靴を入れるのがゲタ箱」という考えにしばられると、防災リュックを入れる余裕がないかもしれません。でも、シーズンオフの靴をクローゼットに移せばスペースが生まれるかも。
「『こうあるもの』という固定観念から自由になると、防災も日々の生活もしやすくなる。柔軟に考えられる人は災害に強いです」
●4:「大好きなもの」こそ対策が必要
さまざまな災害の現場に入ってきた辻さん。「数百冊の本や色とりどりのすてきなお洋服、大量のスニーカーなど、その人が生前、大切にしていたものに押しつぶされて命を奪われることもある。そうしたケースをたくさん見てきました」と語ります。
好きなものがあるのはすてきなこと。だからこそ、対策をしておきましょう。
●5:長くいる部屋から着手すべし
「どこから手をつけていいのかわからない」という人も多いでしょう。「危険が多いキッチンは優先度が高いのですが、かなりの時間と手間がかかってしまいます。まずは、家族がもっとも長くいる部屋から着手するのがおすすめ」と辻さん。
その次に、無防備な状態ですごす寝室を対策するのがいいそう。あせらず進めましょう。
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